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お笑いロワイアル2006 vol.4

1 :名無し草:2006/11/25(土) 22:13:05
お笑い芸人を題材としたバトルロワイヤルパロディスレッド
ローカルルールや過去ログ・関連スレッドは>>2以降
まとめwiki
http://www16.atwiki.jp/br_laugh/

2 :名無し草:2006/11/25(土) 22:14:00
共通用ローカルルール
・死亡した芸人の復活は不可
・あくまでネタスレです。まったりどうぞ

書き手用ローカルルール
・投下する前に過去ログ、まとめwiki(特に必読項目)に目を通す
・投下時に明記すること
  どのレスの続きか(>>前回のレス番号)
  文中で芸人が死亡、同盟を組む、他、重要な出来事があった場合
  所持品、行動方針、現在位置、日付、時間帯、投下番号
・トリップ強制 付け方は名前欄に『#好きな言葉』
・書き手は一つの話に一人だが、以下の場合は引き継ぎ可
  書き手自身が執筆中止を告げた場合
  最終投下から3ヶ月以上経過した場合
・書いた話に不都合があった場合、番外編としても投下可
・2002年ver.の話を投下する場合は文章の最初でその旨明記する
・他、詳しくはまとめwiki参照

読み手用ローカルルール
・書き手に過度な期待、無理な注文をしないようにする
・コメント、感想、要望などはアンカーがついているといいかもしれません
・本スレで言いにくいことはしたらばのチラシで


3 :名無し草:2006/11/25(土) 22:14:41
過去ログ
vol.11 http://tv7.2ch.net/test/read.cgi/geinin/1155627128/
vol.1 http://tv7.2ch.net/test/read.cgi/geinin/1157112615/
vol.2 http://tv7.2ch.net/test/read.cgi/geinin/1157808776/
vol.3 http://aa5.2ch.net/test/read.cgi/nanmin/1159607069/

2002年Ver.まとめサイト・ミラー集(更新停止中)
http://www.geocities.jp/geinin_battle/
http://makimo.to/cgi-bin/search/search.cgi?q=%82%A8%8F%CE%82%A2%83o%83g%83%

8B&andor=OR&sf=0&H=&D=geinin&shw=2000

9〜10スレ目・関連スレ
http://tv7.2ch.net/test/read.cgi/geinin/1095916149
http://tv7.2ch.net/test/read.cgi/geinin/1114308019
http://tv7.2ch.net/test/read.cgi/geinin/1114426574
↓こちらを使って見てください
2ch DAT落ちスレ ミラー変換機 ver.4
http://usamimi.info/~mirrorhenkan

4 :名無し草:2006/11/25(土) 22:17:55
>>1

5 :名無し草:2006/11/25(土) 22:42:22
>>1

sage進行が抜けてるぞ

6 :名無し草:2006/11/25(土) 23:04:59
>>1

7 :名無し草:2006/11/25(土) 23:42:43
まとめサイト入れないい

8 :名無し草:2006/11/26(日) 07:36:47
ほんとだ。何でだろ

9 :名無し草:2006/11/26(日) 08:52:02
>>1
まとめサイト見れるよ

10 :名無し草:2006/11/26(日) 10:25:45
こっちが本スレでいいの?

11 :名無し草:2006/11/26(日) 12:40:18
うん

12 :名無し草:2006/11/26(日) 13:27:40
>>1
乙!投下されるのwktkしながら待ってます

13 :名無し草:2006/11/26(日) 17:28:55
書き手さん、このスレでも頑張って下さい

14 :名無し草:2006/11/26(日) 20:46:41
>>1乙です
こっちが本スレでいいんだよね?

15 :名無し草:2006/11/26(日) 21:26:13
そうみたいだよ

16 :名無し草:2006/11/26(日) 21:50:32
>>1 乙
書き手さんガンガレ
今回もwktkしてます

17 :名無し草:2006/11/27(月) 14:16:56
乙!

18 :名無し草:2006/11/27(月) 15:25:24
>>1乙!

19 :名無し草:2006/11/27(月) 20:23:20
>>1乙!
本スレにも期待wktk!

20 :名無し草:2006/11/27(月) 20:54:59
あっちの糞スレ立てた奴、早く削除依頼出してこいよ

21 :名無し草:2006/11/27(月) 23:15:22
心狭っ

22 :名無し草:2006/11/27(月) 23:30:22
何が?

23 :名無し草:2006/11/29(水) 12:52:35


24 : ◆xCi5vGY7XY :2006/11/29(水) 18:18:30
前スレ >>860-866 続き

 会話だけで浮かぶ情景は生々しかった。中田も勝又も、つい最近まで近くの存在だっ
たせいで、どのように行動していたか安易に予想出来た。嫌だったのは、中田が勝又を
発見した時を想像した時に蝉の鳴き声まで浮かんだことだ。いなくなった当人以外を考
えるようになってしまった新妻は、人が死ぬことに慣れてしまったのだろうか。
 話自体は中田が自覚している以上に単純だった。簡略化すれば、殺される可能性があ
る世界はおかしい、それだけのことである。理論としては正し過ぎるのに驚いてしまっ
た。もとより世界なんざ単純に動いていると証明されたかのような感覚がある。
 新妻の前には深い森が広がっていた。かすかに明るくなってきているのは日の出が近
づいているからか。淡い光と影が三次元を強調して木の質感を伝えていた。血液が通っ
ていない肌は冷たくとも勝又よりは軽い感触なのだろう、想像した新妻は強く目を瞑る。
 つい先程までに似た暗闇が作られた。新妻だけのものだったが、考え事が集束するに
は十分な空間だった。しかし内容は新妻のことではなく、後ろで銃を突きつけている後
輩のことである。コントを託したせいか、残すべき後悔が消えかかっていたのだ。

25 : ◆xCi5vGY7XY :2006/11/29(水) 18:19:02
 取り巻く不思議な感情に眉を寄せた新妻は、迷いを打ち消す間を込めてゆっくり目を
開く。当然景色は変わらないが、木々に蔦が巻きついていることに気づいた。例え人間
同士で殺し合おうとも自分達には関係ないと、植物が口々に無干渉を装っている。
 人間である新妻は変わらない目線で悟った。中田は誰よりも。続く思考を止めて、背
中側で表情を無くしているだろう後輩を思う。数秒で気づく事実がある。
 すべての理由はコントのためだった。少なくとも、新妻はそう信じていた。けれど自
身が酷いお人よしだったと仮定したら、切れ切れだった線が一本に繋がってしまった。
第三者からすれば壊れているように言われる中田が、正常であると信じ込んでいたのも。
心の奥底で疑いながらも一緒に行動していた理由も。ただ単に可愛い後輩を救いたかっ
たからではないのか。
 全てが終わってからの後付けに、新妻は苦く笑った。銃を背中に突きつけられている
にも関わらず零れた笑みだった。幸い表情は悟られなかったらしく、銃弾がめり込む感
覚は無い。脳内だけでため息をついた新妻は意識して空を見上げる。白くて薄い絵の具
のチューブを好きなだけ押し出したような、昼間からは掛け離れた空がある。
 雲の上で勝又が見下ろしているならば、今をどのように捉えているだろうか。ひょっ
としたら本当に神様になっていて、新妻と中田を無理やり引き合わせたのかもしれない。
非現実的な空想は、けれど妙に信憑性が滲んで、なぜか悲哀を誘った。ただ新妻は目を
細める。

26 : ◆xCi5vGY7XY :2006/11/29(水) 18:19:33
 すべてを任せた新妻にとっての神様を頭に浮かべる。コントはもう、完成しているか
もしれない。どんな結末になっているかは分からないが、少なくとも全てを台なしにす
る展開にはなり得ないことを知っていた。だからこそ安心出来る。
 不意にイメージが変化した。誰よりも知っている顔と、いつもは聞かない怒声が頭を
巡った。最期になるだろう相方の言葉だけは後悔の原料か、頭を振って打ち消した後、
過去の会話で吐き出した本音を反芻する。やらなければいけないことがあった。
 助けなきゃ。
「やっと分かった」
 小さな声だが背中側に届く音量でつぶやいた。黙り込んでいる中田が聞いているかは
分からない。表情を見たいがために、撃たれるのを覚悟して振り返る。新しい衝撃は作
られず、ただ目を落とす中田の存在だけがあった。
 年下の若者を見た新妻は自らの役目を確信する。悲しいことに、全てを解決するには
新妻だけでは足りないだろう。けれど先を促すことは出来る。考えずとも浮かんでくる
言葉を素直に送り出した。

27 : ◆xCi5vGY7XY :2006/11/29(水) 18:20:09
「あっちゃんは、やっぱりあっちゃんなんだ」
 小さく目を開いた中田は人間らしい表情で固まる。神様を自称した男は、数年しか違
うにしろ、後輩であり崩れやすいことには変わりが無い。だからこそ現状況が成り立っ
ている。
「俺を殺さないのも、神様になりたがっているのも」
「黙れ」
 先の答えを予想したのだろうか。ようやく口を開いた中田の表情には辛辣さが混ざっ
ていた。毒々しい口調で誰もを傷つける刃に似ていたが、使命に圧された新妻を怯ませ
るには不十分だった。
 大きく息を吸った新妻は穏やかに笑う。
「誰よりも人間らしいからだった」
 強い耳鳴りが新妻を襲った。追って、胸元に意識が集中した。一秒にも満たない時間
で熱を拾った新妻は、無意識に胸を押さえて温い液状の感触を得た。予想はしていた、
むしろ遅すぎた衝撃だったにも関わらず、唐突で痛く脳内では警告が鳴り響く。
 新妻にしか聞こえない耳鳴りはデクレシェンドで遠のいていった。共に、外からの音
もだんだん弱くなっていった。たった一発でも撃たれる箇所が悪ければ死に至る。身を
持って実感した新妻は、それでも目の前の中田に凭れて倒れない。

28 : ◆xCi5vGY7XY :2006/11/29(水) 18:20:59
 吹き出た冷や汗は流したままにした。胸の違和感を忘れるために大きく息をして、言
葉を紡ぐ力だけをつなぎ止めた。歯を食いしばって息を吸う。まだ上手く話せる。
「人は神様にはなれないんだよ。さっき小林さんも言ってたじゃん」
「黙れ」
 胸に空いた穴を抉られようとも言葉は止めず、勝又が言いたかっただろうことも代弁
しよう。新妻が担当する仕事は、中田というバトンを次に渡すこと。
「だからさあ。人に出来ることをすればいいよ。きっと、勝っちゃんもそうしたかった
んだ」
 体に流れた血液が気持ち悪かった。臭いが分からないだけいいかもしれない、思考が
嫌に楽観的になってしまうのは、感覚を忘れたいがためだ。傷が何回も抉られないだけ
いい。
 悲しいことに、中田には決定的な非情さが足りないから。だから、息はしずらいが、
すぐには死なないはずだった。
 途切れない新妻の言葉は掠れて小さくなる。
「俺が死んでも気にしないで」
 会話は統一されず四散する。
「珍しく先輩らしく出来たしさあ。最期にコント書けたから、もう、いいんだ」
 これ以上は何時間話しても通じはしない。単純に悟っていた。新妻の役割は、あくま
でバトンを渡すことである。説得はするべく人に任せて、警告だけで止める。

29 : ◆xCi5vGY7XY :2006/11/29(水) 18:21:47
「でもあっちゃんは、このまま死んだら絶対後悔するから」
 頭に知った顔が浮かんだ。今の中田にとって一番大切な存在だった。追って、相方の
顔が浮かぶ。もう怒られることもないと知っていた新妻は、だた小さく笑う。
 目が霞んだ。言い残していることは後一言だから、体力が無くとも平気だった。白ん
だ光景は太陽が出てきているからか、さよならの前に朝日が見れたのは幸運かもしれな
い。
 新妻は、自然に零れた穏やかな笑みを隠さずに、中田の背中を二、三叩いて告げた。
「慎吾ちゃんに、会いに行きなよ」
 力が抜ける。





【トップリード 新妻悠太】
所持品:朴刀・ルービックキューブ2個
状態:胸元に銃創
第一行動方針:―
【オリエンタルラジオ 中田敦彦】
所持品:ウォーハンマー、ラドムVIS-wz1935(9/11)(自動拳銃)、ルービックキューブ
状態:良好
第一行動方針:―
基本行動方針:―
最終行動方針:―
【現在位置:F5・森】
【8/16 5:32】
【投下番号:154】

30 :名無し草:2006/11/29(水) 18:25:26
あっちのスレどーすんの?

31 :名無し草:2006/11/29(水) 18:52:21
>>24-29
中田編ktkr
新妻は死んでないのか?

32 :名無し草:2006/11/29(水) 19:21:26
早く完結しろ

33 :名無し草:2006/11/30(木) 10:41:09
乙です!
新妻……

34 :名無し草:2006/11/30(木) 12:42:50
このスレも後1ヵ月で終わりだね。
誰が優勝するんだろ
wktkしながら待ってます!

35 :名無し草:2006/11/30(木) 14:54:57
>>24-29
いつも読み応えのある文章を乙です!
新妻も…おつかれさま。

36 :名無し草:2006/11/30(木) 17:29:06
新妻って誰?

37 :114 ◆4kk7S4ZGb. :2006/12/02(土) 03:35:13
さまぁ〜ず編の挿入で光浦と村上いきます。




目が覚めた。気づいたら昼だった。夜から今まで誰にも気づかれなかったなんて運のいい話。
どうやらまだ自分の首は繋がっている。少し笑って光浦靖子は背筋を伸ばす。身体がだるい。

林の下から見上げる空は晴れている。本日も馬鹿馬鹿しいほどに晴天なり。
真っ青な空には白い月が浮かんでいて、それが目に入ったから、ただ見ていた。
真夏の昼の陽にさらされて暑いはずなのに、それすら何とも思わない。感じない。
青い空も白い月も緑の森も黒い髪も赤い血も、何もかもがただそこにあるだけ。
あたしとは何の関係もない。勝手にそこにあって勝手に色づいている。
何も感情が動かなくなっているのが自分でもわかる。全てのことがどうでもよかった。

…ただ、手のひらだけが痛い。ヒリヒリする。見たら皮がベロリとむけていた。気持ち悪い。
血は出ていないけれど、変なふうに鬱血して、どうにも汚らしいのが嫌だ。

光浦は皮が擦り切れ、醜くはがれた自分の両手を見てそう思った。地面にぐったりと座り込んだまま。
学校からあまり離れていない林の中、投げ出した足の上には長い紐状の物がおかしな曲線を描く。
黒いそれの片側の端には、電源プラグがついている。もう片側にはプラグの挿し口が3つ。
コンセントから遠い電気機器の恋人、延長コードが光浦の膝の上を蛇のようにのたくっていた。
本来の役目などこの林の中ではたせるはずもない。ここではそれは、ただの切れにくい紐だ。
芯があるぶん何かを縛るのには適さなかったが、力一杯人の首を絞めるのにはおあつらえ向き。
とはいえ、素手でコードを握って力をこめて絞めつければ、手のひらが擦りむけるのは無理もない。


38 :114 ◆4kk7S4ZGb. :2006/12/02(土) 03:36:03

「延長コードで手の皮を切る日が来るとは…」

光浦はぼそりとつぶやく。やりようによっては笑いにできる話だ。延長コードで怪我しましたなんて。
理由がそれで人の首絞めて殺したからなんていう洒落にならないもんじゃなきゃよかったのに。

「ねー、そう思わん?」

その台詞に答えるものは誰もいない。妙に明るい光浦の声だけが木々の間にこぼれ落ちた。
自分の言葉を拾うものがいない会話の何とむなしいことか。光浦はハァ、と溜息をひとつつく。

「…むらかみー、こらー、返事しーろーよー」

おどけた口調で光浦はななめ後ろを向き、少し離れたところに横たわっている村上知子に呼びかける。
だが、村上は答えない。その丸々とした身体は青草の上、ぴくりとも動かなかった。
いつものようにまとめられていたはずの髪は乱れ、明るい色の衣装は土に汚れている。
だらりと地面にのびている太い右腕の横には、40センチほどの錆びた鉄パイプが転がっていた。
光浦の視線は寝ている村上の顔の上に落とされる。そこに表情と言うべきものはない。
ただ、血液や体液が吹き出してこびりつき、醜く変形した顔面があるのみだった。

「…あーそっか、あんた死んじゃったんだっけ」



39 :114 ◆4kk7S4ZGb. :2006/12/02(土) 03:39:18
…そりゃ無理だわ、話すとか。死んだやつが話すわけないし。
光浦の唇から独り言がこぼれる。村上の死をまるで今になってやっと思い出したかのように。
この後輩を死に追いやったのは自分だというのに、何か現実の出来事ではないような気がする。
ヒリヒリと痛む手のひらが証明する通り、自分が村上の命を絶ったのだ。
デイパックの中に入っていた延長コードで、首を絞めて殺した。それは確かなことなのに。
奇妙なほど現実感がなかった。ただ、身体も心もひどく疲れている気がした。
胃のあたりが鉛を飲んだように重い。それに先ほどから覚えのある痛みが下腹部を襲ってきていた。

何もこんなときに来なくてもいいのに。月に一回の憂鬱が、いつもの周期を守らずにやってきた。
鈍い痛みが広がる下腹をさする。もちろん何も準備などしていなかった。気が滅入る。
こんな状況で、別に怪我もしていないのに、こうやって血を流している自分が馬鹿みたいだ。
血液の無駄遣い。まさにそんな感じだ。しかも何とも言えない倦怠感が体中にまとわりついてくる。

「あーあ、最悪…」

ぼそりとつぶやきながら、もう一度光浦は空を見上げた。相変わらず無神経に空は晴れ渡っている。
目に痛いその透き通った色を見つめながら、光浦が思い出したのはここにいない相方のことだった。

空はなんでこんなに青いんだろうねえ、大久保。あたしはここにいて、あんたはここにいない。
芸人としちゃ、あたしの勝ちじゃね? でも今ちょっと人生の総合であんたに負けてる気すんだけど。
だって殺し合いなんかさせられてんだよあたし。こんなんなら、牛の糞でもひっかぶるほうがマシ。
めちゃイケであったじゃん、あんときはあんたと組んだっけか。懐かしい。

ふ、と光浦は小さく笑みを浮かべる。制服を着て皆でやりあったあの企画のことを思った。
そこから、まるで走馬灯のように大久保と一緒にやった仕事の数々が頭をぐるぐる回って切なくなる。
それと同時に、男をとられたことやら何やら、胸糞悪いこともたくさん思い出されて腹も立ってきた。
愛憎相半ばする相方の、目の笑わない笑顔がちらちらと浮かんでは消えていく。

40 :114 ◆4kk7S4ZGb. :2006/12/02(土) 03:40:13

なんだろうね、あんたにほんのちょっとでも負けてるってのがむしょうに悔しいんだけどさ。
でも少しだけ、あんたいなくてよかったと思ってるよ。きっと最後は殺し合うことになるから。
弱くてずるくて卑怯になれる、人間らしい人間のあたしたちは、こんなとこで会わないほうがいい。
あんたはせいぜい一人で幸せになったらいいよ。あたしは多分、最後の一人にはなれない。

…そう、自分はきっと最後の一人にはなれないだろう。光浦は思った。
女の自分にこの闘いは不利だ。しかも武器は延長コードと、せいぜい村上の持っていた鉄パイプだけ。
そんなものであの教室に押し込められていたバカみたいな人数を全部片付けられるとは到底思えなかった。
かといってどこかに隠れたまま、最後まで逃げおおせるなんていうのも夢物語だ。
そんなにこのプログラムが甘いものなら、きっと自分は村上を殺したりしないで済んでいる。
最初からそんな夢は見ていない。誰かと一緒に行動できたとしても、裏切られない保証なんてないのだから。
自分がいちばん可愛いから、いざとなったら何とかして全員殺して生き残ってやろうと思っていたのに。
そこまでする体力も気力も、一発逆転の思いつきもない。たったひとり殺しただけでこのざまだ。
光浦は自分が殺した村上にふたたび目をやって、心の中だけで謝った。

ごめんね、村上。すごく綺麗じゃない死に方になっちゃった。
泡吹いて白目で鼻血ダラダラ流してる顔ってさ、多分あんたじゃなくてもブスだよ。松嶋菜々子でもブスだよ。
だから一応さ、あとで隠しといたげるよ顔。見られないように。そのほうがいいよね、女なんだから。

無言の約束を一方的にとりかわし、光浦は膝の上の延長コードを手にとった。
黒いそれを意味もなくぐるぐると左腕に巻き付けてはほどいてみる。
そんな作業をくり返しながら、光浦はぼんやりと村上とのこれまでの道中を思い出していた。


41 :114 ◆4kk7S4ZGb. :2006/12/02(土) 03:41:11
…午後四時前に学校を出て、校門の前の死体に怯えて走って逃げて、でもすぐに疲れてしゃがみこんだ。
殺し合いをホントにさせられるんだと思い知って、心底震えた。死にたくなかったから。
でも、震えているだけじゃどうにもならないと思った。簡単に死ぬのは嫌。全力で抵抗してやる。
女一人じゃ大した攻撃もできないから、誰か見つけるまで隠れようと思って、丁度いい場所を探した。
川のそばの、大きめの岩の陰。ここならすぐに見つかることはないから、身体を休められる。
そう思って夜まで岩陰で丸くなってたら、見覚えのある人影が通って、女だったから声をかけた。
女だったら、裏切られても勝てるかもしれないと思ったから。
村上はホッとした顔で近づいてきて、あたしに言った。

「よかった、光浦さんに会えて」

だから信じたのに。しばらくは一緒にいられるって思ったのに。
裏切ったのはあんたのほうだ。あんたがあたしを殺そうとした。殺したのはあたしだったけど。
お互い様だけどひどい女だねあたしら。ほんとひどい女だよ。

昨日の夜中、歩きながら二人で話してるうちに、自分がまだ武器を確認してなかったことに気づいた。
死ぬくらいならみんな殺してやるって思ってたのに、武器も見てなかった自分がおかしかった。
村上も学校を出たあとふらふらと逃げ回ってたみたいで、まだバッグをあけていなかった。

だからここに座り込んで、二人で一緒に、初めてバッグをあけたの。そしたら出てきたのがコレだった。
延長コードと鉄パイプ。あんた、顔色変えたよね。延長コードなんて武器にならないって言って。
あたしもそう思ったよ。延長コードでどう戦えってんだっての。けど、そんなのしょうがないじゃん。
運が悪かっただけだよ。なのにあんたはきっと思ったんだろうね、コイツ、使えないって。
一緒にいても足手まといにしかならないって。そう思ったんだろうね。
急に何だか空気が冷たくなった気がしたよ。あたしから声をかけたのに、あんたが怖かった。


42 :114 ◆4kk7S4ZGb. :2006/12/02(土) 03:42:01

もう夜中だったけど、寝ようなんてとても言い出せなかった。寝首をかかれると思った。
寝るどころか背中も見せられない。だからずっとあんたのほう向いたまま起きてたのに、あんた言ったね。

「寝ていいですよ、見張ってますから」

…そんなの信用できるわけがない。だからあたしは、罠をはった。
あんたの言葉に頷いたあと、背中を見せて、デイパックの中を探ってるふりをした。
わざと時間をかけたよ。三分、ううん、五分ぐらいだったかな。あんたが動いたのがわかった。
気配がしたよ。鉄パイプもって近づいてくる気配。気づかれないように、肩越しにあんたをうかがってた。
あんたが鉄パイプをふり下ろそうとした瞬間ふりむいて、土を手でガバッとつかんで目ん玉めがけて投げた。

命中したよ。オーソドックスだけど、土とか砂は目に入ったら絶対痛い。
目をおさえてばたばたしてるあんたを突き飛ばして、マウントとって、延長コードで首を絞めた。
顔を引っ掻かれて髪をつかまれて、袖破られて。散々だったよ。でも、やっぱりマウントとったら強いね。
あんた首太いから時間かかったけど、力の限り絞めたら、これ以上無理ってくらい絞めたら、死んだ。
正直、やっと死んだって思った。何かホッとしたよ。あたしまだ生きてるんだって思ったよ。
だけど、こんなことずっと続けるなんて、とてもじゃないけど無理だって思った。
なんか馬鹿みたいじゃん。こんなことして生きのびんの。あんた一人でもう十分だよ。手ぇ痛いし。

…そう思ってたのに。



43 :114 ◆4kk7S4ZGb. :2006/12/02(土) 03:43:40
突然、ザ、と林の下草が揺れる音がした。一瞬あとにズガァン、と響いた銃声。
すごい速さで後ろから来たものが、あたしのこめかみを擦っていく。
痛いより熱くて、ぬるぬるした血がドバって出て。あーあ。女の顔になんてマネするんだか。
銃弾が来た方向をふりむいたら、がくがく震えてる男がいた。

「ぎゃぁああああ!」

人の顔見て叫ぶなんて失礼な。っていうかお前が撃ったんだし。





【森三中 村上知子 死亡】
【光浦靖子】
所持品:延長コード
第一行動方針:なげやり
基本行動方針:なげやり
最終行動方針:なげやりだけど生きてはいたい
現在位置:学校の近くの林(G6)
【8/16 12:15】
【投下番号:】

44 :114 ◆4kk7S4ZGb. :2006/12/02(土) 03:45:09
失礼しました。【投下番号:155】で。

45 :名無し草:2006/12/02(土) 12:38:49
乙!
情景と光浦の呟きが鮮明に頭の中に広がったよ。

46 :名無し草:2006/12/02(土) 14:36:42
乙ー!
光浦の冷静さが逆に恐い…

47 :名無し草:2006/12/02(土) 16:34:52
自演乙

48 :名無し草:2006/12/02(土) 17:59:48
乙!
続きwktkして待ってます

49 :名無し草:2006/12/02(土) 23:06:05

光浦の口調がリアルだなぁ

50 :名無し草:2006/12/03(日) 01:43:59
あぁ。自然に光浦の口ぶりが浮かぶな。
てか続きが気になり過ぎます。誰なんだよ

51 :名無し草:2006/12/03(日) 11:37:35
乙!!

52 :名無し草:2006/12/03(日) 13:46:41
乙です〜(*^_^*)

53 :名無し草:2006/12/03(日) 16:22:04
乙w

54 :名無し草:2006/12/03(日) 17:40:29
乙でぇーす!続きwktkして待っとります

55 :名無し草:2006/12/03(日) 19:23:15

こういうの好きっ!

56 :名無し草:2006/12/03(日) 20:53:56
乙!いいよいいよー

57 :名無し草:2006/12/03(日) 23:01:43
乙!!
早く続きが読みたい!!

58 :731 ◆p8HfIT7pnU :2006/12/03(日) 23:17:43
前スレ>>744-751の続き、ソラシド編です。緊急二者面談。


森の中で木魂する、獣のような咆哮。
水口は絶望の総てを喉に込めて叫び続けた。
喉が潰れるまで叫べば、この絶望も総て吐き出してしまえると、そう思ったのか。

吐き出してしまえるわけがない。
そんな事で、終わってしまうわけがない。
自分のせいだ自分のせいだ自分のせいだ自分のせいだ!!
あの時、放送で名乗り出た本坊を止めていれば、
あの時、全員連れてゆくと言った本坊を自分が止めていれば、
あの時、自分が自己満足だと認めていれば・・・・・
いや、いっその事、もっと最初の方で誰かに殺されていれば、よかった。


後悔で自分を満たした水口は、その思考を最後に意識を失った。
石田が必死に呼ぶ声も届かない。



59 :731 ◆p8HfIT7pnU :2006/12/03(日) 23:20:21
雑多に置かれた用具の周りには多量の埃が舞っている。
用具をどけた隅の柱に、1人の男が繋がれていた。
216番  本坊 元児。 公式記録で今朝6時に死亡した筈の男である。
今まで行われて来たプログラムの中でも異例の出来事を引き起こした男、
ビートたけしは本坊が目覚めるのを、何をするでもなくただじっと待っていた。

午前8時30分、ようやくその時が来た。
本坊はぴくっと首を動かせた後、眠そうな目を開いて顔を上げた。
たけしはわざと目を合わせるように顔を近くに寄せた。
死んだと思いきや、目覚めたら後ろ手を縛られ、対峙しているのは諸悪の根源。
安っぽい冒険小説のようなシチュエーションだと、この状況を作り出した張本人であるたけしは思った。
ベタな展開なら、あたふたした後「確か僕は死んだ筈・・・・」とかそんな感じか?
「あの・・・・」 お、何か喋った。
「あの〜・・・・、トイレどこですか?」
「・・・・便所?」
「はい、膀胱もう限界なんですけど。」
・・・・・・・こんな状況で小便行きたいのかよ、何だこいつ。
「聞いてます?トイレ・・・・」
「廊下出て右。」
「すんません。・・・・あれ?」
手に縛られている縄に気付いていなかったらしい。
「おーい!」
たけしが呼ぶと入り口に待機していた兵士が駆け足で来た。

60 :731 ◆p8HfIT7pnU :2006/12/03(日) 23:21:30
「どうかされましたか!」
「こいつ小便行きたいらしいから、縄ほどいて便所まで連れてってやってくれよ。」
「便所・・・・ですか?」
命令内容のあまりのくだらなさに、兵士は落胆する。
「お願いします〜。」
当の本人は全く緊張感がない。兵士は更に呆れる。
本坊を拘束した際、所持品は全て没収し、丸腰であるのはわかっている。
だが、想定外の事態続きである事に変わりはない。兵士はたけしに何度も目配せするが、
たけしはあの小馬鹿にした笑みを返すだけだった。
渋々兵士は縄を解き、本坊の両側に付き添い教室を出ようとした。
「あ、ちょい待ち。俺も小便したくなっちまった。」
「えぇ!?」
兵士が思わず声を出す。完全に今までのキャラではない声だ。
「いやぁ、年取ると近くなってきてよ。ついでに行っとくわ。」


かたや、死んだ事になっているプログラム参加者、大阪でも知名度の低い芸人。
かたや、このプログラムの担任教師。世界的に有名な、各方面で活躍するベテラン芸人。
その2人が、隣同士で揃って排泄行為にいそしんでいるという奇妙な光景がそこにはあった。
行為が終わった後、本坊はぼーっとして動かなかった。
「・・・・早くしまえよ」
「あー、えーと・・・・」
「なんだよ」
「いや、僕生きてんのやなーって、漠然とそう思って。」
「・・・・・・・・・・・・・・」
言い終わるとすぐ、本坊はズボンのファスナーを締めた。

61 :731 ◆p8HfIT7pnU :2006/12/03(日) 23:22:22
教室に戻ると、兵士が7、8人に増えていた。
たけしが先に入ると、兵士が本坊の前でライフルを交差させて道を塞いだ。
「あれぇ!?」
間の抜けた本坊の声を聞いて、たけしはぷっと吹き出した。
きょろきょろし出した本坊の背に、ライフルが突付かれた。
「いったぁ・・・・あんたらそれしかする事無いんですかぁ?」
兵士は、またロボットのように無表情で無口になり一言も話さなかった。
1席分の間隔を置いて、(本坊の背後には兵士が控えていたが)2人は向かい合った。

「何か、俺に聞きたい事があるんじゃねーの?」
「・・・・・・・・水口と石田はどうしたんですか?」
「さぁな、お前が気絶した後学校の外に放り出してた。後は知らねぇ。」
「え〜、そんなん困りますよぉ。やっと会えたのに。」
ライフルを突き付けられても、この男は緊張感が無いようである。
「そんな事言ったって、やったの俺じゃねぇし・・・次は俺な。
 お前、自分が放送で言った事覚えてるか?」
本坊は自分の記憶がどこで途切れたかを思い出した。
「みんなで楽に死にましょう、って言った事ですか?」
「そ、なんかそれがひっかかってなぁ。だから生かした。」
「・・・・最初は殺すつもりやったって事ですか?」
2人の間は徐々に緊迫していった。
「お前が”殺し合いはやめましょー”とか言ってたからな。
 そういう奴は邪魔になるから殺せって上からのお達し。前にどっかの中坊がやったらしい。
 そん時はおんなじ中坊が撃ち殺したらしいけどな。お前もてっきり似たような事言うから、
 ”殺し合いなんて駄目ですー、みんなで生き残りましょー、ここに集まって下さーい”とか
 言うと思ってたら、お前は真逆の事を言いやがった。」
言いながら、たけしは口角を上げて笑っていた。肩がずっと上下している。何が楽しいのだろうか。
「正直、興味があるんだよ。それを聞く為に生かしといてやった。」
笑うたけしと対照的に、本坊の表情はどんどん失われていった。
恐怖により表情が強張ったのではなく、ただ目の前の男を見据えていた。

62 :731 ◆p8HfIT7pnU :2006/12/03(日) 23:23:20
「・・・・・・最初からみんなで一緒に死のうと思ってたわけじゃないですよ。
 スタートする前はみんなで生き残りたいと、そう思ってました。」
「ふーん、・・・・何で変わったんだ?」
「・・・・・・・・・あんたのせいですよ。」
一斉に兵士がライフルを構えた。だが、本坊は微動だにしなかった。
その本坊の態度が気に入らないのか、目前に立ち、眉間に突き付ける兵士もいた。
だが、彼は感情の揺らぎを微塵も見せなかった。
「・・・・・・銃構えられてりゃ、こっちが落ち着かねえな。
 お前ら、ちょっと出てってくれよ。」
たけしの言葉に、兵士は一様に動揺した。
「その様な事は・・・・!!」
「やばくなったら叫ぶ。だからいいだろ?」
たけしが上目遣いでじろりと睨みつけると、1番階級の上であろうその兵士は
苦虫を噛み潰したような表情をした後敬礼し、他の兵士と共に退室した。

教室にいるのは2人だけになった。
本坊の表情は無く、マネキンが座っているようだった。
「で、何で俺のせいなんだよ?」
「あんたが山田さんを撃ったからですよ。だからみんな死ななあかんのです。」
「・・・・・・意味がわからん」
間髪入れずたけしが言った率直な感想だ。
「僕ね、みんな一緒がいいんですよ。」
マネキンの口元が少し綻んだ。
「だからあの時、みんなで生き残りましょうって言うつもりでした。
 でもあんたは速攻で1人殺した。だから、みんなで生き残る事は出来なくなった。」
マネキンは視線をそらして目を伏せた。

63 :731 ◆p8HfIT7pnU :2006/12/03(日) 23:24:15
「ものすご低確率ですけど、あの後全員生き残れたとしても、死んだ山田さんは
 そのままじゃないですか?たった1人でここで腐っていくなんて、
 かわいそうやないですか?そう思ったら、生き残るの嫌になったんです。」
また視線をたけしに移す。
「それによく考えたら殺る気の人も結構いるみたいやったし、生き残るなんて無理やったんです。
 でも、みんなと一緒がいいのは変わりませんでしたから。
 だったら、みんな幸せなるんはみんなで一緒に死ぬ事なんちゃうかなって。
 そしたらみんな寂しないなって思ったんです。」
「でもお前ぇ、全員死んだら優勝者いなくなるじゃねぇか。」
「そう!でもいるんですよ、優勝者!」
「誰だよそいつ。」
「水口です、僕の相方。」
マネキンの表情が人間になっていく。
「あいつね、凄いんですよ。僕の言う事全部わかってくれるんです。
 ちゃんとわかってくれて、僕が間違ってたらちゃんと正してくれる。
 それであいつ、ちゃんとお墓立ててくれるからもう死んだ人も安心出来るし。
 だからみんな死んだ後に、あいつが全員分のお墓立ててくれれば完璧かなって・・・・」
本坊は夢見るように話す。その仕草は無邪気な子供そのものだ。
「・・・・・・・わかったよ。」
そう言って踵を返すと、たけしは後ろにあったデイパックを本坊に向かって放り投げた。
受け取ったデイパックは、本坊のものだった。
「解放してやる。それ持って何処へでも行け。」
「えぇっ?いいんですか?」
「ああ、お前みたいなのがいる方が俺にとっても都合がいいからな。
 それと、どっかでうちの奴等に会ったら宜しく言っといてくれ。」
そう言った後、たけしは手を頭の上でパンパン叩いた。
その合図に合わせて兵士は入室し、本坊の両腕を掴んで退室させた。


64 :731 ◆p8HfIT7pnU :2006/12/03(日) 23:25:11
兵士が退室してすぐ、事務官がやや乱暴に扉を開けて入ってきた。
その表情は険しく、眉間に深い皺が刻まれているのが確認できる。
「・・・・・・勝手な事をされては困りますと言った筈ですが?」
「・・・・・・・・・」
無言のたけしに事務官は小さく舌打ちをした。
「・・・・今回の件は上の方で問題にさせて頂きます。」
「・・・・”今回の件に付きましては、参加者の混乱を招く事でより
 プログラムが円滑に進み、早期終結出来る様に、私が独断で行った事です。
 分不相応な行動を、心から反省致します。”・・・・こんな感じで言っといてくれよ。」
日光が反射した眼鏡越しに、睨んだのがわかった。
事務官は返事もせず、足早に教室を出た。
ひとり取り残されたたけしはため息をついてどかっと座った。
「あ〜・・・・・、早く家帰りてぇなぁ。」


学校から追い出された本坊は、朝日を浴びて目を細めていた。
「・・・・うん、やっぱ生きてる。」
はよ水口に会いに行かな。もしかしたら死んだ思てるかもしれんし。
必ずお前を優勝させるから、だから、


一方、石田は気絶した水口に肩を貸して森を彷徨っていた。
水口さんはきっと本坊さんが死んだんは自分のせいやと思って自分を責める。
それは違うって言えるのは俺しかいいひん。
今休めるいい感じの所探しますから、だから、




待っててな、水口。
待ってて下さいね、水口さん。


65 :731 ◆p8HfIT7pnU :2006/12/03(日) 23:26:04
【ソラシド 本坊 元児
所持品:コンビニコスメセット
基本行動方針:水口を守る
第一行動方針:水口を捜す
最終行動方針:水口以外の参加者(自分含め)全員を1度に死亡させ、水口を優勝させる】

【現在位置:H-6】


【ソラシド 水口 靖一郎
所持品:スコップ、ガム
基本行動方針:遺体を発見時、埋葬し弔う。
第一行動方針:より多くの遺体を埋葬
最終行動方針:未定

【NONSTYLE 石田 明
所持品:オフェンスキープ
基本行動方針:とりあえず病気にならない
第一行動方針:骨とか折らない
最終行動方針:健康でいたい

【現在位置:H-5】

【8/16 08:13】


66 :名無し草:2006/12/04(月) 00:59:51
乙!

ソラシド編好きだぁ…

67 : ◆Qjkjp/DQVw :2006/12/04(月) 00:59:58
フット後藤編の挿入でピース又吉編、投下します。


何度目になるかわからないため息をつき、ピース又吉は森の中を歩いていた。
陽はどっぷりと暮れ辺りは微かな月明かりに照らされている
どこに行けば、安全なのか、第一安全といえる場所があるのか
今まで校舎を出てから何人かの人間を見てきたがいずれも既に息絶えている人達ばかりだった。
暗闇は人間の恐怖心を煽るという
もの言わぬ亡骸と化した彼らを見るたび、生きている人間が自分しかいないのではないか、
生きていると思っているだけで本当の自分は既に死んでしまっているのではないか、
そんな錯覚に陥ってしまう。

『死ぬんじゃねーぞ、絶対に会おうな』

そんな状況で、ふと出発前に相方である綾部に言われた言葉が蘇る
「そんなん、かっこつけて言うくらいなら待ち合わせ場所くらい決めとけや」
綾部の出発時間が早かった為ろくな会話もできずに別れる事となってしまった
その結果、未だに合流できずにいる。
既に陽も落ち、暗い中の探索ではお互い見つけあう可能性も低く
ひとまず安全を確保できる場所を探し森の中を歩いていたのだった。
生き残れるとは思っていない
しかし、死にたいとは思わない
自分がこの先どうなるかわからないが出発前に相方と交わした約束だけは果たしたかった。


68 : ◆Qjkjp/DQVw :2006/12/04(月) 01:03:45
そんな中、前方の地面の上に横たわっている男がいた。
天然パーマに細身のその姿に又吉は見覚えがあった。
「家城さん?」
見間違えてなければその人物は東京吉本の先輩、カリカの家城だった。
その姿は今まで見てきた人の様に血まみれでもなく、刃物が刺さっている訳ではない。
「大丈夫ですか…家城さん」
声を掛けてみるも何の反応もない。
「家城さん、家城さんっ」
側に駆け寄り肩を揺すってみるが一向に返事が返ってこない。
「家城さん返事してください、家城さんっ」

既に目の前の先輩もこの世にいないのか…そう思った時だった。
「もう、うるさいよ!」
予想外の怒号に手が止まる。
今まで目の前に横たわっていた人間がゆっくりと体を起こしていく
「あれ?又吉かー元気?」
あくびをかみ殺しながらただでさえまとまりのない髪をボサボサとかいて
家城はいつも通りの調子で語りかけてくる。

「家城さん…生きてたんですね」
予想外の事態に間の抜けた言葉しか又吉は出てこなかった。
「…何の権限があって人を勝手に死んだ事にしてくれてるの?」
「こんな所で倒れてたら誰かて死んでると思いますよ」
「全然、もう絶賛生存中、というか時間考えてよ?もう夜だから寝るのが当たり前じゃん」
「よくこの状況で寝れますね」
「まぁ、寝るというか、現実逃避したかったんだよね。だって俺の現状こんなんだよ」
家城が指差す方を目で追ってみる。
その先にあるのは大型のトラバサミ
それがしっかり家城の左足が捕まっていた。



69 : ◆Qjkjp/DQVw :2006/12/04(月) 01:05:13
「ものの見事に挟まってますね…罠に」
「これね、見た目以上に重症なんだよ。すっげー痛いし、足の先感覚なくなってるし」
辺りが暗いせいではっきりとは見えないがトラバサミの刃の部分が
家城の足に喰いこんでいるのは間違いない。
「自分なりに必死に努力したんだよ、どーにかして外れないかなって」
「外せないんですね、今でも」
「そうなんだよねー…」
夜の生ぬるい風だけではない妙な空気が二人の間に流れる
あまり多弁ではない故に又吉はこういった時にかける言葉が思い至らなかった。

「きっと綾部がここにいたら『大丈夫っすよ』とか根拠のない事言いますね」
「又吉はそういう事言ってくんないの?」
「じゃあ言いましょうか」
「…お前がそれ言ったら綾部以上の胡散臭さを感じるわ」
「綾部以上に胡散臭い奴いませんよ」
「てか、こんな状態でいない奴の事言ってもどーしよーもないし…この罠からの脱出手伝ってよ」
かろうじて会話のキッカケとして思い出した相方の事を切り捨てられた又吉は
いつの間にか、家城に肩をがっしりと掴まれていた。
「一人より、二人…いやーいい言葉だね」
「その後何か言葉続いていきませんでしたっけ?」
「とりあえずこの罠ひっぱって、力ずくでもいいからこの現状から抜け出したいんだよ」
力ずくとは随分原始的な方法とは思ったが今のところ自分達が取れる手段はそれしかないだろう


70 : ◆Qjkjp/DQVw :2006/12/04(月) 01:08:52
「そしたら俺が右の方持ちますから、家城さんは左の方を持ってください」
「じゃ、せーので引っ張れよ」
「わかりました」
「せーの!」

「「・・・無理!」」

声掛けからものの3秒
揃ってギブアップ
「何で刃が鋸状なんですか、持つだけで怪我しますよ」
「俺は既にそれに挟まれて怪我してるけど、改めて負傷したいとは思わない」
「安全が第一ですよね」
「現状はとても安全が保証されたものじゃないけどね」
再び妙な空気が二人の間に流れた

「やっぱり、人間なんだから、頭脳、道具これを使わないと、又吉お前なんかいいもん持ってない?」
「本ならありますよ」
又吉が取り出したのは一冊の文庫本だった。
「何?お前の武器本なの?」
「ちゃいます。元々、俺の物です」
「でも、俺らの私物ってタバコとかそんなん以外全部没収されたんじゃなかったっけ?」
「まぁ、純文学ですから愛国者って事で許されたんやないですか」
「ちなみに何の本」
「太宰です」


71 : ◆Qjkjp/DQVw :2006/12/04(月) 01:10:40
「悪いけど本だけでこの現状が打開できるとは思わないから次行こう、
お前に支給された武器って何?」
「・・・いや、まぁ…大したもんやないんですけど」
「何?」
「…多分、ひきますよ」
「そんなの見ないとわかんないからさ、とりあえず見せて」
「いや、他に使えるもん探した方が…」
「いーから!さっさと武器見せる!ほら早く」
急に歯切れの悪くなった又吉を疑問に思いつつも
彼のデイパックから何が出てくるかの興味の方が家城には勝った。

やがて躊躇いながらも又吉が取り出したのは一丁の拳銃だった
「まっ、ままままま又吉っ!!それっ!それ!」
家城の反応は又吉が予想していた通りのものだった
罠のせいで立ち上がって逃げる事はしないが動ける範囲ギリギリまで後ずさっていく
「撃ちませんよ、もし俺が撃つ気でしたら今頃家城さん死んでます」
「さらりとこえー事言ってんじゃねーよ!」
「説明書によるとコルトシングルアクションアーミー・アーティラリーって銃やそうです。
弾は詰めてないですよ。見ますか?」
警戒を解くために又吉はシリンダー部分を外し、中に弾丸が入ってない所を見せ、家城に手渡した。
「それ別名ピースメーカーって言われてるみたいですよ…何の因果なんか知りませんけど」
「ピースつながり?でも、全然平和的とは言えないでしょう」
「やから絶対に家城さんひく言うたやないですか」
「そりゃ、いきなり銃目の前に出されたら誰だってひくって!説明書読んだって事は…使う気?」
家城はじろじろと色んな角度からその銃を確認しながら又吉に問いかける
「そんなつもりはないです。誰かを傷つけてまで生き残りたいとかは…
説明書を読んだのは…単に活字読んでた方が落ち着くからです」
「何それ?まぁ、又吉らしい理由といえばらしいけど」
「護身用には丁度えぇんです。そういう、家城さんこそ何か使える物ないんですか?武器とか」
「うーん…俺のもある意味ひくような武器だからね。」


72 : ◆Qjkjp/DQVw :2006/12/04(月) 01:12:05
家城がデイパックから取り出したのは一本の靴べらだった。
「これは、まぁ…」
「いいよ、無理にコメントしようとしなくて…」
遠い目をする家城の顔を見て現実逃避に至った理由の一端を又吉は垣間見た
「あ、でもこれテコの原理でいけるんじゃないんですか?」
「そうか!支点、力点、作用点をフルに使えば脱出できるかもしんない」
微かに差し込んだ希望の光を感じ、家城は足が挟まっている間に
わずかに開いた隙間に靴べらを差し込みその手に力を軽く込めた

ぱ き っ

「・・・・・・・・・・・折れたね」
「・・・・・・・・・・・・・・・折れましたね」
「・・・・・・・・・・脆いねー」
「・・・・・・・・・・・・・一瞬でしたね」
夜の生ぬるい風だけではない妙な空気が三度、二人の間に流れる

「何だよこれ!武器が靴べらってだけでもハズレ感あるのに
こんだけ脆かったらハズレ中のハズレじゃん」
「強度的にいったら100均位やないですか?」
「いや、これは88円均一の品でしょ。音軽すぎ」
「中途半端ですね、値段も、強度も」
「政府…88円均一で済ますなんてそんなに財政難なわけ?」
「国の懐事情嘆いてても仕方ないですよ…根本的に問題はきちがえてません?」
「そうだった、とにかくテコの原理はあきらめた!何か他にいい案ない?」


73 : ◆Qjkjp/DQVw :2006/12/04(月) 01:13:38
「やったらトラバサミを掘り起こしましょう、
挟まれたままでも自由に動ける分まだマシやと思いますよ。」
「流石に素手で地面掘り起こすのはきつくない?」
「スコップとかあったら便利やとは思うんですけど…代わりになるもんとか持ってませんか?」
辺りを見回してみるがそれに該当するような物は何一つない
あるのは、次の獲物を待つ仕掛けられた罠くらいだろう
「まぁ、あると言ったらこれ位?」
そういって家城は先ほどの折れた靴べらを提示してみせる。
「丁度二人分あるし」
「その為に折れた訳やないと思うんですけど…」
「ないよりは、マシじゃない?」
「これ、罠を掘り起こすのが先か、靴べらだったモノが粉砕するのが先かどっちになるでしょうね」

多少のため息を含ませながら呟く又吉に家城は笑顔で語りかけてくる。
「正直思ったでしょ?面倒くさいって。声かけなかったらよかったて思ったでしょ?」
「思ってないですよ」
「又吉ー先輩の目見ようなー」
顔は笑顔を浮かべてはいるが目は笑っていない。
又吉の両手にしっかり折れた靴べらを持たせ握らせる。
するとものすごい勢いで又吉の足に家城はしがみついた。
その姿に又吉は一時ブームになった井戸から這い上がってくる女の幽霊を思い出した

「逃−がさないわよー」
「家城さん…オカマ口調止めてください」
「お前が自由になるのは私が晴れて自由の身になってから、そう肝に命じておくことね!」
「いや、やからオカマ口調・・・正直不気味なんですよ」
「お前にだけは言われたくねーよ!!!!」


74 : ◆Qjkjp/DQVw :2006/12/04(月) 01:15:46
こうして罠の張り巡らされた危険地帯の森の中、オカマと死神という妙なキャラを持つ
二人が一晩を共に過ごすことになった。
微かに土の掘り起こす音とプラスチックの割れる音をBGMにして



【ピース 又吉、カリカ 家城 合流】

【ピース 又吉直樹】
所持品:コルトSAAアーティラリー(24/24)、文庫本
状態:良好
第一行動方針:家城の救出
基本行動方針:相方を探す
最終行動方針:不明

【カリカ 家城啓之】
所持品:靴べら(破損)
状態: 左足を負傷
第一行動方針:罠からの脱出
基本行動方針:不明
最終行動方針:不明

【現在位置:D6・森】
【8/15 22:12】
【投下番号:157】

>>58-65乙です
ソラシド再合流が楽しみです


75 :名無し草:2006/12/04(月) 01:18:39
乙です!
ゆるい、何かゆるいよ二人とも(笑)

76 :名無し草:2006/12/04(月) 02:44:06
ソラシド編又吉編乙
二人のゆるさがイイ(・∀・)!

77 :名無し草:2006/12/04(月) 07:25:38
乙〜(笑)

78 :731 ◆p8HfIT7pnU :2006/12/04(月) 08:20:07
時間間違い発覚。
正しくは【8/16 08:53】です。


79 :731 ◆p8HfIT7pnU :2006/12/04(月) 09:31:25
しかも投下番号も忘れてるし。
【投下番号:156】
gdgdだな自分・・・・

80 :名無し草:2006/12/04(月) 12:43:45
前から気になってたんですけど、731ってコテ、何か意味あるんですか?

81 :731 ◆p8HfIT7pnU :2006/12/04(月) 20:58:40
>>80
ここの初代スレに初めて書き込んだ時のレス番号が731だったからです。
別に深い意味はありません。

82 :名無し草:2006/12/05(火) 12:12:39
前スレ>>932-937

月明かりで出来た影がすっかり短くなっても、暇なく鳴き喚く蝉の声に耳を傾けていた久馬は、
ふと肩を叩かれた感触で反射的に振り向いた。
「顔洗わな荒れますよ」
今肩を叩いていた鈴木の掌には何処から持ってきたのか石鹸が握られていて、久馬は首を傾げた。
支給品にはなかったし、このホテルにも置いてるとは思えなかったのだ。
「病院で取ってきてもうたんですよ」
「あ…けどペットボトルの水限られとるやろ?」
最もな疑問かと思いきや、もう片方の掌には生理用食塩水のパックが握られており、久馬は苦笑した。
両方とも受け取り、石鹸の封を剥がし始める。
「石鹸で落ちんの?」
一部始終を眺めていた灘儀の疑問に、アルコールの染み込んだ消毒ガーゼで全身を拭いていた浅越も顔を上げる。
「久さん"敏感肌用石鹸でも落ちる低刺激日焼け止めクリーム"愛用ですから」
外野からの突然の質問にもあっさりと鈴木が応じると、納得したように灘儀が笑った。
「最初ギブソンと見張りしてますから、ちゃんと寝て睡眠不足にならんようにして下さいね」
向けられた笑顔に嘘は感じられず、
本当に体力のない久馬自身を心配しているのだと分かって、皮肉な笑みが浮かぶ。
鈴木は初っ端から他の芸人を見捨てるところを見られたことに気付いていてはいないのだろう。

久馬にとって、鈴木の歯牙にもかけない他人の痛みには何処までも鈍感になれるところが、
羨ましくない部分もないといえば嘘になった。

83 : ◆pwreCH/PO6 :2006/12/05(火) 12:13:35
虫の鳴き声しか響かないような夜には、他人の吐く息の音さえ耳につく。
只でさえ蒸し暑い熱帯夜に、滲む汗は止め処なかった。
「もう寝てもうたん?」
久馬のか細い声に反応したのか、反対側を向いていた浅越が、やはり寝返りをうつ衣擦れの音がした。
「寝れませんか?」
寝てはいなかったのだが、目を閉じてはいたのだろう。細められた瞳が月の光を反射する。
「なあ…お前好きな奴居らんの?」
「はい?」
全く予想外の問いに、浅越は止まっていた空気を揺れ動かすような素っ頓狂な声を出す。
「C組のくみちゃんやで」
ボソリとした呟きは、浅越の隣りに寝ていた灘儀の声で。
それがまるで意外であったかのように久馬は手を口で覆い隠して驚きを表現した。

84 : ◆pwreCH/PO6 :2006/12/05(火) 12:15:06
全く心当たりのない言葉に、漸く浅越も2人がボケの掛け合いをしていることに気付く。
「何で知ってるんですか!?」
「俺は分かっとった。最初から知っとったで〜」
浅越は図星を突かれたかの如く勢いよく上体を起こすと、
薄暗い中でも灘儀が満面の笑みを浮かべているのを見た。
「ちょお、俺のくみちゃんやで!」
久馬は真顔で浅越を責める。
つい恥しげに笑いが漏れてしまう灘儀に比べて、
久馬は一度スイッチが入ると、大きくスベりでもしない限りボケモードが解除されることはなく。
「いや、知らんからいくらでも言うたるわ。俺は言う人やで。ゆーゆーゆーの湯名人や」
「灘儀さん!」
厳しい叱責の声と共に飛んできたのは立ち上がっていた浅越の枕であって、
灘儀は反射的に手で顔を守ると自分の枕を浅越に投げつける。
軽く腰を捻って枕を避けると、久馬の顔の横をギリギリのラインで通り過ぎた。
「俺は手出してへんやろがい!」
ああ次はヤクザキャラですか、と浅越が溜息を吐く間もなく久馬の枕は灘儀に投げつけられる。
すぐに伏せた灘儀の頭上を通過した枕は
騒がしい声に様子を伺いにきた鈴木の顔面にクリーンヒットした。
一瞬時が止まり、逆戻りしてやり直しさせてくれないかという3人の願いも虚しく
鈍い音を立てて滑り落ちた枕の向こう側には鬼のような形相が待ち構えていた訳で。
「エエ加減にせえや!!」

85 : ◆pwreCH/PO6 :2006/12/05(火) 12:16:00
「大体安全の為に不便なとこ居るのにこんな大声出しとったらすぐにバレてまうやないですか。
頭使うて下さい」
鈴木さんの怒鳴り声が一番煩かったですよ、
なんて言葉はすぐそこまで出掛かっていても言ってしまったら怒りに油を注ぐのは目に見えていたので
雁首を揃えながら鈴木のお説教が途切れるのを待つ。
「特にゴエ。お前止めなアカンとこやろ。考えや」
「すみません」
不満そうに首を数回縦に振りながら浅越は口先だけの謝罪の言葉を述べる。
年上に怒り難いのは分かりつつも、一人だけ責任を押し付けられるのを快く思うはずがない。
「まあエエやんけ。単に死ぬ前にボケ倒さんとって思っとっただけやん」
取り成そうとしたのか、それとも強烈な皮肉か。
場を凍りつかすような久馬の言葉にその場にいた3人ともが顔を背けた。
「そう怒んなや」
駄目出しのように付け加えられて、それ以上の言葉を鈴木が用意できるはずもなく。
唇を噛むと浅越の腕を強く掴んで、廊下に引き立てていった。
少しの間の後、代わりに部屋に戻ってきたのは柳谷で、無言で一番廊下側の布団に潜り込む。
それを確認すると灘儀と久馬も枕の位置を直して寝そべった。
静寂と少々の恐怖が夜空を覆い始める。

86 : ◆pwreCH/PO6 :2006/12/05(火) 12:16:51
「何で、久さんも灘儀さんも生き残るつもるないんやろな。
ゴエかて、灘儀さんに生き残って欲しいねやろ?」
浅越は鈴木の諦念の入り混じったような透徹とした視線を向けられた。
針に糸を通すような歯痒い思いをしているのは浅越自身も同じであって。
浅越の無言を同意と捉えた鈴木は、溜まった鬱憤を放出するように大きく溜息を吐くと話を続けた。
「…脱出は無理なん?」
生き残るつもりがないならせめて逃げられたら、と大抵の参加者が辿る路を鈴木も辿っていて。
しかも浅越には普通の芸人よりは有用な情報を持っていることを知っていた上で、水を向ける。
「無理な上に、意味がないんですよ」
浅越はその希望を打ち破るような言葉を、わざと粉々になるまでに打ち砕くようにあっさりと口に出した。
せめてできるだけ長く生き残りたい、
と思ったら下手に可能性は潰しておかねば火事場の馬鹿力が期待出来なくなってしまうためである。
「脱出の可能性もそうですが、それ以上に逃げてどうするんです?
犯罪者扱いですからもちろんテレビにも出れませんし
舞台にも立てません。芸人は続けられませんよ。
もし海外に更に逃亡できたとしても結局世界各地にスパイはいるんですから
ちょっとでも目立った行動をすれば暗殺されるのがオチです。
そうでなくても母国語以外を喋られない人間が
海外行ってまともな生活送れると思いますか?知らない路地の道端で野垂れ死ぬのが精々です。
それでも脱出する意味があると思うんですか?」
丁寧に希望を一つ残らず潰され、鈴木は苦笑しながらその回答をすぐに導き出した事を誉めた。
「せやな。その通りやわ…ここで全員、死ぬねんな」
それでも鈴木は膝を抱えながら傍らの銃を弄っていた。
なんとか打開策が見つからないかと祈りながら。

87 : ◆pwreCH/PO6 :2006/12/05(火) 12:18:22
「もう寝てもうたん?」
「寝てへんでー俺は寝ない人やねんで」
先程までの静けさは何処へやら、再び起き上がると久馬と灘儀は掛け合いを始めた。
生き生きとした笑顔は、とてもではないが寝付こうとしていたようには思えない。
「さっき教えてもろたんやけど、ここの女子風呂上から覗けるみたいやで?」
「マジで!?しくってぃー!それはしくってぃーやな!」
声の音量がどんどん上がっていくのを止めようと、柳谷は上体を起き上がらせると一声掛けた。
「鈴木さんにさっき怒られたばかりやないですか」
「そうやで。煩くしとると先生来るで?」
柳谷の注意に久馬はボケで被せて。
そのやりとりで制止することを諦めた柳谷は不貞寝するように元の体勢に戻る。
「久馬明日朝見に行くんやろ?」
「俺はそういうの嫌いやから」
手を振りながら否定をしても、灘儀の追及が止まる訳もなく。
「お前嘘吐きやな。絶対嘘吐きや。うんうんうん。間違いない、…………嘘吐きや」
「何で何回も言うんですか」
テンポを無視するほど溜め込んだ言葉に久馬の拙いツッコミが入る。
小刻みに動く首は完全に舞台上の動きと変わらず、
立ち上がって一人プロレスのような動きに入ろうとした瞬間、灘儀の目に飛び込んでくる風景があった。
「キャンプファイアーや!」
「…え?」
灘儀の言葉に振り返って久馬は窓の外を眺めると、確かに遠くで炎が揺らめいているのが分かる。
爆ぜるような音までは届かないものの、オレンジ色に空が染まり始めていた。
「燃〜えろよ燃えろ〜よ〜炎よ燃えろ〜」
キャンプファイアー定番の曲を灘儀が歌い始めると、同様に久馬も歌い始め、そして鈴木の怒声が響いた。

88 : ◆pwreCH/PO6 :2006/12/05(火) 12:19:55
結局久馬と灘儀が寝付くまで鈴木が監視する事になって。
廊下に放り出された形の浅越と柳谷は斜めに向かい合うように座り、
茹だるような暑さをコンクリートの壁に背中を当てる事でやり過ごす。
ふと浅越が顔を上げると、浅越を凝視していた柳谷の視線とぶつかった。
「浅越さんは…」
柳谷はそこまで言うと口篭り、視線を落とし、
先程聞き耳をそばだてていたことに怒りはしないだろうが、聞いてしまっても良いのだろうかと逡巡する。
浅越も特に急かすようなことはせず、耳を澄ませていると鳴子の音は全くせず、
ただ柳谷が口を開いては閉じる音がするだけだった。
「どうしたん?」
どうしても音が耳についてしまい、浅越は仕方なく話を振ってみる。
柳谷は視線を動かしながら漸く続きを紡ぎ始めた。
「浅越さんは、灘儀さんが優勝するのが望みやったんですか?」
もっと重大なことを聞かれるのかと思っていた浅越は少し面食らうと、ゆっくりと頷く。
肯定されてしまったことで柳谷は更に挙動不審な動きをしていた。

最初から自分の死を受け入れていた鈴木と浅越や、
自分の望む通りに生き、死ぬことを考えていた久馬と灘儀には気付けないでいた。
柳谷は、まだ死ぬ運命に抗いたいと思っていたこと。
そして当然のように柳谷自身が未来の死者にカウントされているいることに、不安感を抱いたこと。
4人とも異なった方角を見つつも、歩いている方向は同じであったのに、
柳谷だけは一緒に歩む事に恐怖を覚え始めていたこと。
最も近しい感情を覚えていた浅越にすら、
その生への執着心を見せられないことに落涙することを押し止められそうになかった。

89 : ◆pwreCH/PO6 :2006/12/05(火) 12:21:34
「大きすぎやでこれ!」
浅越は夢の中で、懐かしい舞台を眺めていた。
そして何年も前に閉鎖されたその劇場の最後列に座って、舞台の上のコンビを観賞して、笑っている。
舞台の上に立つのは、灘儀と以前の相方。
灘儀な大袈裟な程のツッコミをする毎に大きな笑いの波が起こる客席。
それに同化するように、浅越自身も笑いを抑えきれずにいた。

浅越が初めて二丁目劇場に行った時の記憶。
後に芸人を目指すきっかけになり、そしてツッコミの真似事まで始めるようになった人生が転換する瞬間。
これは何度も見た夢で、オチまで諳んじることが出来るもの、のはずだった。
そのはずなのだが、違和感で肌がむず痒くなるような感触を覚えて、ふと周囲を見回す。
と、斜め前に座っていた女子高生の会話が唐突に耳に入ってきた。
「可哀相やんなあ、芸人皆殺しやて」
「コンビ解散した時に芸人辞めとったらねぇ」
2人ともひそひそと耳打ちしながら、口の端を上げて笑っていて。

90 : ◆pwreCH/PO6 :2006/12/05(火) 12:24:10
すると横のカップルもまるで浅越に聞かせるように会話を始めた。
「自分の命が惜しいからって未来ある若者を犠牲にするなんてね…」
言いながら視線は舞台でなく完全に浅越を向いている。
嘲笑と悪意がどんどん自分に集まってくるような感覚を覚えるが、
舞台上では相変わらずネタが続けられていて、笑い声も定期的に響いていた。
浅越はただの悪夢だと自覚しつつも目覚められないことに焦燥感を覚えつつ、
耳を塞いで現状から逃げ出そうとする。
が、声が聞こえなくなったと安心したら、いきなり目の前の客が振り返った。
振り返った2人は、今日浅越が殺した2人で。驚愕の余り、二の句が告げない。
2人は口から血を流しつつ、恨みごとを呟きながら浅越の顔に近付いた。
50cm、30cmとどんどん距離が狭まりながらも、浅越に逃げ場はなく。
「すぐに、僕らと同じようになりますからね」
視界は完全に彼らの顔で遮られ、密着しながら2人同時に浴びせられる言葉に、
反論しようにも喉が言う事を聞かなかった。
2人は浅越に恐怖心を与えている事に、
満足気に笑みを浮かべると追い討ちをかけようと再度口を開く。
「浩志!うっさいわ!」
脈略のない言葉に浅越が考えをめぐらす暇もなく、
強く背中を引かれるような感覚を覚えると、次に目の前にあったのは灘儀の心配げな顔であった。

91 : ◆pwreCH/PO6 :2006/12/05(火) 12:25:41
「大丈夫か?魘されとったで」
絶妙とまでは言い難いものの、何とか悪夢から解放してくれた灘儀に浅越は深い感謝を覚える。
どうも太陽が上空に昇り始め、そろそろ起床時刻だと皆を起こしにきた灘儀が、
浅越が魘されているのに気付き、強引に起こしたというのが正解らしかったが。
大丈夫だと浅越が伝えると、灘儀は安心したのか自分の布団に倒れこんだ。
「眠ぅ…」
監視の順番の都合上、深夜に一番眠りの深かった時間に起こされてしまった灘儀は
その後監視で神経が昂ぶってしまいなかなか寝付けず、何度も目を瞬かしては擦っている。
「やから早めに寝て下さいって言うたやないですか」
「そう言われても寝れんかったもんはしゃーないやんか…」
「まあ傷のこともありますし今日は一日中寝てはったらどうです?」
鈴木と灘儀のやり取りに、久馬は皆が起床したことを悟ったのか部屋に戻ってきた。
元々目覚めていた柳谷は荷物を持つと、交代するように部屋から出て行く。
そして浅越ももう寝ていられないと空気を察し、起き上がると大きく背伸びをした。

92 : ◆pwreCH/PO6 :2006/12/05(火) 12:26:17
「鈴木、火ぃ持っとる?」
「持ってますけど」
うつ伏せて、顎を枕に乗せた状態の灘儀は、眼鏡のレンズ越しに大き目の蜘蛛の巣を発見していた。
その視線で気付いた鈴木はデイパックの上に置いてあったライターを灘儀に手渡す。
気合を入れながら起き上がった灘儀は部屋の隅の巣の駆除作戦を開始した。
「どんくらい減ってました?」
「意外と少ないんかも」
朝の放送をきちんと聞いていたのは久馬と灘儀だけで。
放送が3回目にもなると、間隔が麻痺し出すのだろうか、不測の事態が起きた事などおくびにも出さず、
名簿と地図の追加情報を鈴木に伝え始める。
3人の動きを横目で見ながら、浅越は剃刀と鏡を取り出して髭剃りを始めた。
生理用食塩水は限りがあるので、消毒ガーゼで肌を濡らしながらあくまでも慎重に刃を動かす。
「あ、ゴエ後で俺も」
ジョリジョリという音に気付いたのか、鈴木は振り返ると浅越に声を掛けた。
目だけで承諾の意を示すと、鈴木は安心したように地図の確認に戻る。
流れるのは大分穏やかな時間で。段々と鮮烈な悪夢の印象が薄れていくのが分かった。
それでも目を閉じてしまうのを彼らが手を拱きながら待っているような予感がして、浅越は二度寝を諦めた。

93 : ◆pwreCH/PO6 :2006/12/05(火) 12:26:56
「言われなくてもあと少しで死にますよ。だからそれまで放っておいて下さい」
夢で疲弊させられないならせめて幻聴だけでもと、
際限なく襲ってきそうな亡霊を諭すようにきっぱりと言い放つ。
もちろん彼らを夢の中で悪霊にしているのは彼ら自身の意志ではなく、
浅越の中に存在している罪悪感と不安感であって。
だからこそ強く意志を持たねばと浅越は自分の中の悪霊たちに言い聞かせるように
何度も放っておいてと呟き続けた。

「そういやギブソンは?」
起きてから大分経ち、頭の動きもクリアになってきた頃、柳谷の不在に一番最初に気づいたのは灘儀だった。
廊下と部屋を見て回るが、そこに姿はなく。
大声で呼んでみても、一向に返事はなかった。
「何処行ったんかな?」
不思議がる灘儀とは対照的に、浅越は昨晩の柳谷の不審な言動を思い出していた。
背筋に嫌な汗が流れる。まさかとは思いつつも、
それがまさかとは言えないのはこの現状自体有り得ないことであるからにして。
「もしかしてなんですけど…」

94 : ◆pwreCH/PO6 :2006/12/05(火) 12:28:26
「ここまで安全に、って考えた場所をわざわざ逃げ出すんやから、
もう戻って来おへん覚悟は出来とるんとちゃうかな」
浅越の説明を聞いた久馬が、一番最初に出した言葉はそれだった。
可愛さの余り千尋の谷に突き落とすのではなく、ただ冷徹な事実として告げる。
その言葉にもめげず荷物を纏めていたのは鈴木だった。マシンガンの弾薬をデイパックに詰め込む。
「でも5人やないと舞台出来んのは久さんだって分かっとるはずです…
直接説教して連れ戻すしかしゃーないですから、行ってきます」
力強く宣言する鈴木を元より止めるつもりはなかったらしく、力なく手を振ると大きく伸びをして執筆を始める。
一人だけ外界の時間の流れを遮断しているような素振りにだが鈴木は他の行動を望んでいないのも確かで、
酷くもどかしく喉の渇きを覚えた。
「俺も行く」
「傷が癒えてへんでしょう」
灘儀の申し出をにべなく断ると、灘儀は不満そうに濁った瞳を向けつつも、諦めたように息を吐いた。
裏切られたような思いと無力感が交錯しているのだろうか、やけに影を背負っている。
なくなった荷物を調べていた浅越は腰を上げると、日の光を浴びて輝くライフルを手にとった。
様子を伺うように灘儀にまだ使われていない銃を見せると、灘儀は首を振る。
「残してっても使わんで」
自分の血を既に2回も流しているのに、
心の奥底にこびり付くような嫌悪感を覆い隠す事はないのだろう。
浅越は信念だからこそ性質が悪いと思いつつも手早く用意を終えると、出立を促した。
浅越は柳谷を止められなかったことに罪悪感を感じているのだろうと鈴木は察すると、荷物を背負って目配せをする。

勢いよく駆け下りていく足音を遠くに聞きながら、灘儀は眠りにつこうとする。
ただ、晴れぬ思いを胸中に秘めながら。

95 : ◆pwreCH/PO6 :2006/12/05(火) 12:29:30
ザ・プラン9 ヤナギブソン 離脱】
【ザ・プラン9 鈴木つかさ・浅越ゴエ 別行動】

ザ・プラン9 お〜い!久馬
【所持品:ネタ帳 吹き矢(9/10)
第一行動方針:脚本執筆
基本行動方針:各自の行動は我関せず
最終行動方針:バトルロワイヤルを題材にした脚本を書きあげる】
ザ・プラン9 鈴木つかさ
【所持品:アーミーナイフ ハンマー MP5 9mmパラベラム(281/300) 他不明
第一行動方針:ヤナギブソン捜索
基本行動方針:メンバー生存最優先、積極的に邪魔者排除
最終行動方針:5人で出来上がった脚本を上演】
ザ・プラン9 浅越ゴエ
【所持品:救急セット M24ライフル 5.56ライフル弾(30/30) 他不明
第一行動方針:ヤナギブソン捜索
基本行動方針:メンバーの生存最優先
最終行動方針:5人で出来上がった脚本を上演】
ザ・プラン9 なだぎ武
【所持品: ダイナマイト1本 短刀(檜) 
状態:脇腹に軽傷/肩に銃創
第一行動方針:安静
基本行動方針:人命救助】
ザ・プラン9 ヤナギブソン
【所持品:照明弾(4/5) ジッポライター 斧
第一行動方針:落ち着ける場所を探す
基本行動方針:とにかく生き残りたい
最終行動方針:生存】
【現在位置:建設途中のホテル(C4)】
【8/16 8:17】
【投下番号:158】

96 :名無し草:2006/12/05(火) 18:17:27
プラン編、1番ツマンネ

97 :名無し草:2006/12/05(火) 18:43:13
プラン編乙!
ギブソンどうなっちゃうのかな・・・

98 :名無し草:2006/12/05(火) 19:45:26
藤森の話どうなった?

99 :名無し草:2006/12/05(火) 20:45:14
個人的にゴエの夢の描写が好きだ。
作者がプラン好きなのが伝わってくる。
続きが気になります、頑張って下さい。

100 :名無し草:2006/12/05(火) 20:54:26
乙!

101 :名無し草:2006/12/05(火) 21:29:25
>>98
時間あくかも、と書いてあった記憶があるが待ちくたびれたな
にしても、書き手が違うのに二人が会う場合ってどうなるんだろ
裏で打ち合わせとかあるんかね
とりあえず期待してますヨロシク!

102 :名無し草:2006/12/05(火) 21:42:33
>>99
自分は逆にヲタ臭が強すぎて駄目だ
だからプラン編は投下されても読まない

103 :名無し草:2006/12/05(火) 22:57:05
好きな話を読めばいいさ。
とは言いながら結局全部読んで全部の続きが気になる自分。
2002の方も、途中で終わったチャイマとトータル編の続きが読みたかった。

104 :名無し草:2006/12/05(火) 23:27:45
チャイマ。・゚・(ノД`)・゚・。

105 :名無し草:2006/12/05(火) 23:31:20
>>101
書き手間で話し合って会わせてますよ>書き手が違う場合

106 :名無し草:2006/12/05(火) 23:35:49
藤森編の書き手が現れなかったら続き書こうかな

107 :名無し草:2006/12/05(火) 23:57:42
工エエェェ(´Д`)ェェエエ工

108 :名無し草:2006/12/05(火) 23:57:57
書き手さんいないなら藤森編も中田編書いてる人にお願いしたい

109 :名無し草:2006/12/05(火) 23:58:17
>82 プラン編キター!!
ものすごい楽しみにしてました
シリアスな中での修学旅行ノリ和むw
乙華麗! 続きwktkしながら待ってます

110 :名無し草:2006/12/05(火) 23:58:20
>>106さんには悪いが
藤森編の作者が現われなくて代打なんてことになったら
中田編の作者さんにお願いしたいな
個人的に

111 :名無し草:2006/12/06(水) 00:12:05
色々な書き手で話をつなげるのが投下スレの醍醐味
>>106に期待

112 : ◆a6395KBpd2 :2006/12/06(水) 01:43:46
投下番号096の続きです。
だいぶ空いてしまったので軽く粗筋を。

森の中の元町の民家に潜んでいたランディーズ中川は、
麒麟と向の攻防を見てパニックになりそのまま森の中に逃げ込んでしまう。
落ち着こうと腰を据えると、そこにはダイナマイトを持ったつぶやきシローが現れた。
一緒に死のうと詰め寄るつぶやきに、決意を固めた中川だったが
いきなりつぶやきが倒れる。
その向こうにいたのは―――?

113 : ◆a6395KBpd2 :2006/12/06(水) 01:44:44
何が起こったというのか。

つぶやきは前に伏せるように倒れこみ、声にならない声を発しながら小刻みに痙攣し始めた。
今まで中川からは見えなかった背中にはしっかりと矢が刺さっている。
左肩の辺りから白いシャツにジワジワと血の赤が広がっていくのがはっきりと見えた。
そんなつぶやきの向こうに、若い男がいた。
未だボーガンを構えている男に、中川に再び緊張が走る。
しかし男はかなり動揺している様子で、遠目にも肩で浅い息を繰り返しているのが見て取れた。
そして震える手を下ろしたかと思うと、左手でパンツのポケットを探り、矢をもう一本取り出す。
それをボーガンにガチャガチャとぎこちなくセットすると、ゆっくり中川に近づいて来た。
近くまで来るとその表情がはっきりと分かる。
――こいつ…
眼鏡の奥の赤い目は怯えきって涙でいっぱいになっていた。
そしてその今にも泣きそうな表情のまま、ボーガンを構える。
「やめろ、藤森!もう死んではる!」
近くでとどめを刺すつもりだった男を、中川は急いで制止した。
すでに、つぶやきは動かなくなっていた。
藤森は中川の声にビクッと肩を揺らし、理性を取り戻したように腕を下ろした。

114 : ◆a6395KBpd2 :2006/12/06(水) 01:45:53
「中川さん…大丈夫、ですか?」
ボーガンを下ろした藤森は思いつめた表情のまま言う。ほとんど社交辞令のように呟いた。
「大丈夫や…」
礼を言おうとして、中川は言葉に詰まる。
目の前にいる若い後輩はつぶやきから目を離すことも出来ずに小さく震えていた。
『助けてもらったことで、人殺しにしてしまった』
その藤森に対する罪悪感と、自分を襲ってきた男が力尽きたことに、
中川自身、助かったことよりも大きな衝撃を受けていた。
「藤森、と、とりあえず移動しよか…」
「はい…」
つぶやきが目の前にいる状況をとりあえず回避し、自分と後輩を落ち着かせることが先決だと
中川は後輩の手前なのか上ずる声をなんとか落ち着かせ、提案した。
――ヒーローと助けられた少年ってこんなんやなかったやろ…
中川はそう思いながら、すっかり力の抜けていた腰を浮かせようと体に力を入れた。
無理矢理ながらなんとか立ち上がることはできそうだった。
不意に、さっきまで突っ立っていた藤森がしゃがみ込む。
「藤森?…何?」
見ると藤森はつぶやきの肩に刺さっている、自分が放った矢を握り締めている。
「いえ、抜いとこうかと」
中川はその光景と言葉に息を飲む。
先ほどまでの動揺が嘘のように、冷静な藤森がそこにいた。
『本数が限られているから回収できる時は回収する』
そこまで考えて行動する藤森に、恐怖にも似た感情を覚えたのだ。

115 : ◆a6395KBpd2 :2006/12/06(水) 01:47:20
「え?」
不意に、藤森が小さく驚いたような声を上げる。
中川がそれに答えようとした瞬間だった。
死んでいると思い込んでいたつぶやきがすごい勢いで起き上がったのだ。
そして奇声を発しながら、しゃがみこんでいた藤森を下から突き上げる形で近くの木に押し付けた。
「うああああぁぁ!」
ドンっという鈍い音が辺りに響き、少し遅れて上の方で葉が擦れる音が響く。
藤森が手にしていたボーガンがガシャンと地面に落ちた。
中川は急な事態の変貌に付いていけず、呆然と全く動けないでいた。
立ち上がろうとした体勢のまま、下から二人を見上げる。
体全体の力を集結させたつぶやきの手が、藤森の首をきつく締め上げる。
藤森は必死につぶやきを引き剥がそうとするが、凄まじい気迫のつぶやきはビクともしない。
ミシミシと音が聞こえそうな程に首を掴まれている藤森の顔は真赤になり、苦しそうに空気を求める。
普段テレビで見るようなオドオドした面影は全くなく、今の形相はただの狂った殺人鬼だった。
背中に刺さった矢が痛々しく揺れているが、今のつぶやきはそれも忘れてしまっているのだろう。
一心不乱に、ただ、藤森の首を絞め続ける。
見る見る内に、藤森の抵抗が目に見えて小さくなっていった。
自分を苦しめる手を掴んでいた藤森の手は、すでに殆ど力が入っていない。
つい何秒か前まで真赤だった顔が、今度は不気味に青黒く変化してきていた。
不意に藤森の目が中川のそれを射抜いた。そして弱々しく口元が動く。
しかし中川は未だ動けず、その様子を口と目を見開いたまま、ただ見ていた。
『たすけて』と藤森はそう求めていたが、それは中川には届かない。

 つぶやきは死んだはずやろ、なんで生きとるんや、死んだふりか?なんでや?
 なんでつぶやきは藤森を襲っとんや、つぶやきは藤森に殺されたはずやろ、
 いや殺してはなかった、よかった、いやあかんやろ………

中川の頭の中でぐるぐると色々なことが回る。
しかし中川の抜けた腰は藤森を助けるという事まで思い至らない。

116 : ◆a6395KBpd2 :2006/12/06(水) 01:49:15
少しの間、見つめ合っていた中川と藤森だったが、中川は本当に何も見えていなかったのだろう。
藤森の目が変わったことに気付かないまま事態はさらに急変する。

藤森は視線を中川からつぶやきに戻した。
つぶやきは未だに、殺意を隠しもしない眼を藤森に向けている。
この人にも何も見えていない。
藤森は、力の抜けていた右手をゆっくりと持ち上げ、つぶやきの背中に抱きつくように回す。
指先に棒状の物が触れるとそれを握り締め、誰にも分からない程度に笑った。
そして、背中の木と足を支えにして満身の力を込め、それを引っぱった。
つぶやきは一瞬異常を感じた表情を見せたが、すでにそんなことはどうでもいいのだろう。
見開いた目で奇声を発しながら、首を絞めることだけを楽しんでいるようだった。
その間も力の篭った矢は細かく揺れながら徐々に長さを伸ばしていく。
ある程度の距離から撃ったため、そんなに深くはないはずだった。
藤森は顔を顰め歯を食いしばり、その一見細い体からは想像できないような力を発揮する。
ギリギリと10センチほど引っ張ったところで、大量の血と共に勢いよく矢は抜けた。
険しい表情のまま、素早く藤森は順手で持っていた矢を逆手に持ち替える。
そして、その矢を再び強く握り締め、つぶやきのわき腹辺りに振り下ろした。
しかし刺さった感覚はなく、矢はカランと地面に落ちる。
矢が細すぎてうまく力が入らず、更につぶやきの血で滑ってしまったのだった。
藤森には後悔する暇もない。
つぶやきは矢が抜かれたことに動揺し、ますます力気迫を増して来ていた。
藤森の視界も徐々に奪われて、意識が飛び始めていた。

117 : ◆a6395KBpd2 :2006/12/06(水) 01:50:06
その時、背中に棒状の物が当たった。
藤森は自由の利かなくなってきた手で後ろを探り、何かを握り込んだ。
そして、今度こそ最後の力で精一杯振り上げ、自分を貫くほどの勢いで
つぶやきのわき腹目掛けて振り下ろした。
「ぐえっ」
つぶやきの力が一気に抜け、藤森に被さる様に倒れ込む。
藤森は久しぶりに思える空気に咳き込みながらも、自分に向かってきたつぶやきを付き飛ばした。
背中から倒れたつぶやきは、それが傷に障った様子で、先ほどとは違う奇声を発する。
そしてまだ脳内に麻薬物質が出ているのか、背中を血で染めたまま焦点の合わない目でよろめきながら森に消えていった。
緑のドライバーが刺さったままで。
その様子を不安定な呼吸をしながら見ていた藤森は、舌打ちをしながら力が抜けたように座り込んだ。
酸欠でクラクラする頭を抱え、ゆっくりと丁寧に酸素を体中に回すように集中する。
冷たくなっていた手足にビリビリと血が巡るのを感じていた。


中川は、その様子をもはや放心状態で見ていた。

118 : ◆a6395KBpd2 :2006/12/06(水) 01:54:38
【オリエンタルラジオ 藤森 】
所持品:眼鏡 ボーガン フライパン キッチンタイマー はさみ 手鏡
第一行動方針:―
基本行動方針:邪魔なものは排除
最終行動方針:誰かがなんとかしてくれる

【ランディーズ 中川】
所持品:おもちゃのナイフ
第一行動方針:目の前の状況を信じたくない
基本行動方針:誰にも会いたくない
最終行動方針:わからない

【つぶやきシロー】
所持品:ドライバー
第一行動方針:錯乱中
基本行動方針:錯乱中
最終行動方針:怖い



【現在位置:森の中 F-6】
【8/15 17:25】

【投下番号:159】


投下期間が本当に空いてしまい、申し訳ありませんでした。
諸事情がありましたので遅くなってしまいました。
今回は前後編のつもりですので近いうちに投下できると思います。
続きを考えて下さった方がいらしたら申し訳ないです。

119 :名無し草:2006/12/06(水) 03:21:42
乙です、待ってました!

120 :名無し草:2006/12/06(水) 03:30:28
ヒーローktkr!
なるほどね〜
楽しみに待ってたかいがありました!

121 :名無し草:2006/12/06(水) 07:07:47
>>118
氏ね
折角続き考えてたのに

122 :名無し草:2006/12/06(水) 08:22:14
工エエェェ(´Д`)ェェエエ工

123 :名無し草:2006/12/06(水) 10:24:40
>>118
お、待ってました!

124 :名無し草:2006/12/06(水) 18:50:59
一つ聞いてみたいんだけれど、完全に細かいプロットまで出来上がってるのに
書く気力が出ない場合ってどうしてる?
理性とモチベーションは違うんですよねえ・・・。
いつでも書くと思うなよ!ともう一人の自分が言ってる(爆)

125 :名無し草:2006/12/06(水) 20:29:22
にほんごでおけ

126 :名無し草:2006/12/06(水) 21:11:00
気力が無かったら書かないかなぁ。
気分がのってる時に書いたほうがスラスラいけるし、出来もいい気がする。
そういう自分も充電中だ…。

127 :名無し草:2006/12/06(水) 21:47:52
書き手さん達も大変なんだな。
ゆっくり充電してくれヾ(´・ω・`)

128 :名無し草:2006/12/06(水) 22:43:18
気力を奮い起こす努力はするけど
本当に書けないときは無理矢理書こうとしても書けないから難しい。
産みの苦しみというものだな・・・

129 : ◆1ugJis83q2 :2006/12/07(木) 01:06:27
ラー、エレキ、アンガ山根編の続き。


静寂がその場を支配していた。
沈黙に空気はよどんでいたが、空はどこまでも濃く澄み渡っていた。
山根も今立も片桐も無言だった。しかし三者の無言はそれぞれ別種のものだった。
山根は、親友を失った今立に掛ける言葉を見失い、
今立は片桐の死を飲み込もうとして黙り込み、
片桐は死の静寂に包まれていた。
木々の間を空気が縫うように動く。風などその程度のものだった。山根は額が汗ばむのを感じた。
そして、どんなに気温が上がっても、もう片桐が汗をかくことはないのだと思った。
「行こう」
今立はしっかりした声で、山根に告げる。
昔より肉のついた背中は、ピンと伸びている。
「ここにずっといたら、片桐との約束を果たせなくなる」
今立は山根を振り返る。
その瞳の中には強い意志と、そして深い悲しみがあった。
「だから、海まで行こう」
大きなものを飲み込んで、腹の奥に落ち着けた今立の、先ほどまでとは全く違う表情に山根はただ、
「はい」
と答えることしか出来なかった。

130 : ◆1ugJis83q2 :2006/12/07(木) 01:07:09
小林は森の中を歩いている。
歩いていると言うよりは、何かに無理矢理歩かされているようだった。
深い草むらの茂る森の中、足を引きずりながら小林は進んだ。進んだ先に何があるのかはわからない。
(片桐に見せたいものがある。何故さっき言わなかったんだろう。こんなことになるとは思ってなかったのに。
 全てもう決まっているんだ。後はお前に見せるだけなんだ。俺に資格はなくてもお前にはあるから)
彼の頭の大部分は片桐に話しそびれたあることに支配されている。
それがなければ小林は先ほどの中田たちとの会合の時点で、発狂していたはずだ。
小林のほとんど壊れた精神立った一本の柱が支えている。
そして、狂気に充ちた血走った目には草むらの上を動く沢山の足がうつる。
逃げ惑う怯えた足、へたり込む女の足、獲物を追う足、力尽きてくずおれる足、虚ろに歩く足、横たわり動かない足、足足足。
人間の足は最後までこの世に残っているのだろうかと、小林は特に恐怖を感じることもなく思う。
足の動きには、人間の断末魔がある。死の直前の、限りない不安と恐れの記憶。
この島はこの二日間だけで、どれだけそれを見てきたのだろうか。
突然、木の密度が薄くなり、視界が開ける。人の手のはいらない、自然の道が目の前に現れる。
天道虫が草の先端から赤い羽根を広げて飛び立つ。
小林の脳に、ある日の思い出がフラッシュバックする。

長い長いオフロードコース、あたりに人家はない。
夕方、大学からは、だらだらと居残る学生の大きな笑い声が聞こえる時間だ。
だが、片桐と小林の耳にそれは聞こえない。すさまじいエンジン音、舞い上がる土煙。
『賢太郎降ろして!!降ろして!!』
『全然聞こえませーん』
小林は片桐の悲鳴を無視し、車のスピードを上げる。
片桐の声は車の天井から聞こえる。坊主頭がルーフに必死にしがみ付いている。
金髪の小林は、上機嫌に車をドリフトさせる。
『ぎゃあああ!!ちょっとやめてお願い降ろしてやめて賢太郎!!!!』
片桐の脳裏に死と言う文字が浮び、一層声を張り上げて泣き叫ぶ。
やがて車は急ブレーキの音と共に止まる。
片桐は思い切り前につんのめるが最後の力で必死に踏ん張り、なんとか落ちる事だけは免れた。

131 : ◆1ugJis83q2 :2006/12/07(木) 01:08:03
『し、死ぬかと思った…』
屋根から下りた片桐のひざは恐怖でがくがくと震える。
小林はそんな片桐を見て、大笑いをする…。

限りない閑寂の中、黒髪の小林は一人、虚ろな瞳で歩いていく。
一番自由で、一番馬鹿で、一番無敵感にあふれていた時代を心に思い描きながら。
(片桐を驚かせるのは楽しいんだ)
誕生日のサプライズプレゼント、ラジオに予告なしの生電話。片桐はそのたびに律儀に驚いた。
だから、きっと今回の知らせにも彼は驚いていくれるだろう。
驚いてもらわなければ困るとも小林は思う。それが、この戦場に唯一残された日常なのだから。
小林はデイパックに入れておいた、紙の束を心に描く。
新妻に渡されたコントもなくさないようにしまって置かなくてはと考え、すぐに忘れた。そんな余裕は心になかった。
疲れ果てた彼の心は、唯一の楽しみを常に思い描いていないと、簡単に壊れてしまうほどもろくなっている。
紙の束の表紙にはこう書いてある。
「ラーメンズ第16回公演 『TEXT』
 演出:小林賢太郎
 出演:片桐仁 小林賢太郎」


【エレキコミック 今立進
所持品:スタンガン
第一行動方針:片桐を海に運ぶ
基本行動方針:危険があったら逃げる。人は傷つけない。
最終行動方針:ゲームの終了
現在位置:森】

【アンガールズ 山根良顕
所持品:救急セット
第一行動方針:今立の手伝い
基本行動方針:怪我をした人を助ける
最終行動方針:死は覚悟している
現在位置:森】

132 : ◆1ugJis83q2 :2006/12/07(木) 01:08:48

【ラーメンズ 小林賢太郎
所持品:フェンシングの剣
第一行動方針:片桐を探す
基本行動方針:ラーメンズに帰る
最終行動方針:ラーメンズを守る
現在位置:森】

【8/16 05:45頃】
【投下番号:160】

133 :名無し草:2006/12/07(木) 01:23:05
ラーメンズキタ――――(・∀・)―――!!
乙です!
小林…(ノд`)

134 :名無し草:2006/12/07(木) 03:05:54
ラーメンズ編キタコレ!
小林が片桐の死を知ったらどうなるんだ…。
ていうか、学生時代の小林酷ぇw

135 :名無し草:2006/12/07(木) 07:00:00
>>132
メ欄キモス

136 :名無し草:2006/12/07(木) 07:03:37
うめえー!!乙!
小林の行動方針が切ない…

137 :名無し草:2006/12/07(木) 08:22:20
乙!
ちょwww そのエピソードが出てくるなんてwww

138 :名無し草:2006/12/07(木) 11:11:33
ラーヲタうざ

139 :名無し草:2006/12/07(木) 14:05:35
禿同。ヲタ臭強すぎ

140 :名無し草:2006/12/07(木) 15:04:09
うっせ

141 :名無し草:2006/12/07(木) 15:47:45
>>138=>>139


142 :名無し草:2006/12/07(木) 16:07:23
ダークサイド安部なつみ朝帰り【心の闇】

143 :名無し草:2006/12/07(木) 16:07:58
誤爆した。すまん。

144 :名無し草:2006/12/07(木) 16:28:15
都合悪い事があると、すぐ自演って決め付けるよな

145 :名無し草:2006/12/07(木) 16:59:16
>>138=>>139=>>144

146 :名無し草:2006/12/07(木) 17:20:46
ラーヲタうざ

147 :名無し草:2006/12/07(木) 18:30:20
どーでもいい

148 :名無し草:2006/12/07(木) 19:07:41


149 :名無し草:2006/12/07(木) 19:16:11
新作乙!作者のラーメンズに対する愛がひしひしと伝わってくる良作でした
そして小林にブチ殺されそうなエレキが心配

>>147
メ欄kimosu

150 :名無し草:2006/12/07(木) 19:19:25
ラーヲタデシャバリスギ

151 :名無し草:2006/12/07(木) 19:59:36
ヲタの一言で何でも否定できると思ってる奴がここにも
そういうのは元々荒らしだろうし、書き手さん気にせず頑張って下さい

152 :名無し草:2006/12/07(木) 20:16:02
意味不

153 :名無し草:2006/12/07(木) 20:25:58
メ欄がどーのこーの言ってる奴って、わざわざ1つ1つメ欄チェックしてんの?

154 :名無し草:2006/12/07(木) 20:33:04
2chブラウザ使ってたらチェックしなくてもメ欄見える。

155 :名無し草:2006/12/07(木) 20:40:42
携帯からだけどチェックしなくてもメ欄見えてるお

156 :名無し草:2006/12/07(木) 20:57:27
>>152
151は『“ヲタ”扱いすれば、どんな意見も否定〜』の意味だとオモ

157 :名無し草:2006/12/07(木) 21:06:21
今のつぶやきの状態なのですが、
・8/15 17:25 森の中(F-6)解放
・デイパックなしの手ぶら
・背中の左寄りにボーガンの刺さった痕、大量出血
・背中よりの左わき腹にプラスドライバー(柄が緑)が刺さっている
・上は白いシャツ
・中川を尾行し、心中を謀った
・藤森の首を絞め、逆に刺された
このぐらいの表現をしています。
恐怖から独りよがりになり、精神錯乱状態という具合です。
お願いします。

158 :名無し草:2006/12/07(木) 21:14:06
したらばでやれ。

159 :名無し草:2006/12/07(木) 21:18:04
>>158
したらばのコピペ

160 :名無し草:2006/12/07(木) 21:19:52
え?

161 :名無し草:2006/12/07(木) 21:23:28
担当して書いてるってことは、
その芸人のヲタ(までいかなくてもファン)ってことだし
細かい描写やコンビ間のエピを挟みたくなるんだよなぁ
でもそれってうざく感じたり、一人よがりに見えるのだろうか?
もっと一般的イメージを先行させておいて「実は…」って書き方がいいかなぁ

162 :名無し草:2006/12/07(木) 21:26:53
>>160
したらばをコピペしてるバカ荒らしがいるって事
>>157>>161にしたらばのコピペだし

163 :名無し草:2006/12/07(木) 21:53:57
だから何?

164 :名無し草:2006/12/08(金) 07:47:43
無視しろってことだよ

165 :名無し草:2006/12/08(金) 11:02:03
あっそ

166 :名無し草:2006/12/08(金) 14:49:39
はいはい

167 :名無し草:2006/12/08(金) 18:20:51
http://www.newspace21.com/mix/btl.php


168 :名無し草:2006/12/08(金) 21:41:00
えーと、過去ログのミラーと関連サイト全て発掘してきましたー。よろしかったら
参考にしてくださいませ。あと次スレのテンプレにも。

お笑いバトルロワイヤル
http://tv.2ch.net/geinin/kako/1009/10099/1009967966.html
お笑いバトルロワイヤル vol.2
http://tv.2ch.net/geinin/kako/1011/10111/1011108578.html
お笑いバトルロワイアル vol.3
http://tv.2ch.net/geinin/kako/1011/10116/1011624868.html
お笑いバトルロワイヤル〜vol.4〜
http://pantomime.jspeed.jp/test/read.cgi?bbs=monament&key=1016703885
お笑いバトルロワイヤル〜vol.5〜
http://pantomime.jspeed.jp/test/read.cgi?bbs=monament&key=1020393595
お笑いバトルロワイアル〜vol.7〜
http://pantomime.jspeed.jp/test/read.cgi?bbs=monament&key=1043249595
お笑いバトルロワイアル〜vol.8〜
http://pantomime.jspeed.jp/test/read.cgi?bbs=monament&key=1069244110
お笑いバトルロワイアル〜vol.9〜
http://makimo.to/2ch/tv7_geinin/1095/1095916149.html
お笑いバトルロワイアル〜No.10〜
http://makimo.to/cgi-bin/dat2html/dat2html.cgi?tv7/2/geinin/1114308019/
お笑いバトルロワイアル〜VOL.11〜
http://makimo.to/2ch/tv7_geinin/1155/1155627128.html

169 :名無し草:2006/12/08(金) 21:44:02
続きです。にしても一通り読んでみたけど、フォークダンスde成子坂の村田さんが
ホントに死んじゃうとはね…。

お笑いバトルロワイアル2006
http://makimo.to/2ch/tv7_geinin/1157/1157112615.html
お笑いバトルロワイアル2006VOL.2
http://makimo.to/2ch/tv7_geinin/1157/1157808776.html
お笑いロワイアル 2006VOL.3
http://makimo.to/2ch/aa5_nanmin/1159/1159607069.html

お笑いバトルロワイヤル感想・要望スレッド
http://tv.2ch.net/geinin/kako/1011/10111/1011122064.html
お笑いバトルロワイヤル感想・要望スレッド2
http://pantomime.jspeed.jp/test/read.cgi?bbs=monament&key=1011833052
お笑いバトルロワイヤル感想・要望スレッド3
http://pantomime.jspeed.jp/test/read.cgi?bbs=monament&key=1018708636

まとめサイト及び関連スレ
http://www16.atwiki.jp/br_laugh/
http://obr2ine.fc2web.com/index.html
http://www11.atwiki.jp/row/
http://www.geocities.jp/geinin_battle/

170 :名無し草:2006/12/08(金) 21:44:44
あと、結末として予想されるのはこんなもん?

・相討ちや大量殺戮が重なり、全員シボンヌ。
・最後の1人が生き残るものの、主催者側の策謀に引っかかり、結果的にこいつもシボンヌ。
・最後の1人が「死んでいった者たちの無念を思い知れ!」と特攻をかけ、主催者もろとも自爆。
 (応用例として、特攻失敗…犬死に・成功…生還)
・主催者側に普通に表彰され、そのまま生還。
・打倒主催者勢力が結集。バトロワを中止し、殴り込みをかける。途中犠牲者は出るものの、
 複数の人間が生還を果たす。

こんな所かな。一番下の結末がグッドエンドといえるか。

171 :名無し草:2006/12/09(土) 00:34:53
すいません訂正版です(^ ^;)。テンプレにはこっちを使ってください。

お笑いバトルロワイヤル
http://tv.2ch.net/geinin/kako/1009/10099/1009967966.html
お笑いバトルロワイヤル vol.2
http://tv.2ch.net/geinin/kako/1011/10111/1011108578.html
お笑いバトルロワイアル vol.3
http://tv.2ch.net/geinin/kako/1011/10116/1011624868.html
お笑いバトルロワイヤル〜vol.4〜
http://pantomime.jspeed.jp/test/read.cgi?bbs=monament&key=1016703885
お笑いバトルロワイヤル〜vol.5〜
http://pantomime.jspeed.jp/test/read.cgi?bbs=monament&key=1020393595
お笑いバトルロワイアル〜vol.7〜
http://pantomime.jspeed.jp/test/read.cgi?bbs=monament&key=1043249595
お笑いバトルロワイアル〜vol.8〜
http://pantomime.jspeed.jp/test/read.cgi?bbs=monament&key=1069244110
お笑いバトルロワイアル〜vol.9〜
http://makimo.to/2ch/tv7_geinin/1095/1095916149.html
お笑いバトルロワイアル〜No.10〜
http://makimo.to/cgi-bin/dat2html/dat2html.cgi?http://tv7.2ch.net/test/read.cgi/geinin/1114308019/
お笑いバトルロワイアル〜VOL.11〜
http://makimo.to/2ch/tv7_geinin/1155/1155627128.html

お笑いバトルロワイアル2006
http://makimo.to/2ch/tv7_geinin/1157/1157112615.html
お笑いバトルロワイアル2006VOL.2
http://makimo.to/2ch/tv7_geinin/1157/1157808776.html
お笑いロワイアル 2006VOL.3
http://makimo.to/2ch/aa5_nanmin/1159/1159607069.html

172 :名無し草:2006/12/09(土) 00:40:13
お笑いバトルロワイアルU inエンタの神様
http://p2.chbox.jp/read.php?url=http://tv7.2ch.net/test/read.cgi/geinin/1114426574/
もしくは
http://mimizun.com/cgi/dattohtml.pl?http://mimizun.com:81/log/2ch/geinin/tv7.2ch.net/geinin/kako/1114/11144/1114426574.dat
お笑いバトルロワイアルUin エンタの神様〜vol.2〜
http://makimo.to/cgi-bin/dat2html/dat2html.cgi?http://tv7.2ch.net/test/read.cgi/geinin/1128845451/
お笑いバトルロワイアルUin エンタの神様3
http://tv7.2ch.net/test/read.cgi/geinin/1158750527

お笑いバトルロワイヤル感想・要望スレッド
http://tv.2ch.net/geinin/kako/1011/10111/1011122064.html
お笑いバトルロワイヤル感想・要望スレッド2
http://pantomime.jspeed.jp/test/read.cgi?bbs=monament&key=1011833052
お笑いバトルロワイヤル感想・要望スレッド3
http://pantomime.jspeed.jp/test/read.cgi?bbs=monament&key=1018708636

まとめサイト及び関連スレ
http://www16.atwiki.jp/br_laugh/
http://obr2ine.fc2web.com/index.html
http://www11.atwiki.jp/row/
http://www.geocities.jp/geinin_battle/

173 : ◆1ugJis83q2 :2006/12/09(土) 01:29:27
>>129-131

【8月16日 05:45】→【8月16日 05:35】
に変更します。

174 : ◆hfikNix9Dk :2006/12/09(土) 01:57:07
ダブルブッキング編続き

ダブルブッキングの2人は、そのままその夜を川の辺で過ごした。
1日溜め込んだ疲労のせいで、どちらも知らない内に
かなり早い時間から眠りについていた。
恐らく翌日以降、戦いはより激しさを増す。
そうなれば例え夜であっても、安心して休むことなどできないだろう。
それを惜しむように、蒸し暑い屋外であるというのに
2人は深く深く眠った。

翌朝。強い日差しが瞼に刺さり、川元は目を覚ました。
そして隣で眠っている、ともすればいつまでも眠っていそうな相方を、揺さぶって無理矢理起こす。
寝起きの辛そうな顔を見ると、昨日の彼の苦労が思われて少し気の毒にもなるが、
いつまでものんびりしているわけにもいかない。
他の芸人も恐らく朝から動き出すだろう。いつ何時敵がやって来るか判らない。

川の水で申し訳程度に顔や手足を洗って、
ほとんど手をつけていなかった水と食料で朝食をとる。
これがBRの中でさえなかったら、ピクニックみたいで楽しいのにな、と
黒田はまだぼんやりとした頭で場違いなことを考えるのだった。

175 : ◆hfikNix9Dk :2006/12/09(土) 01:58:01
静かな流れを眺めながら、川元がこれからのことについて話を切り出した。
「…今日から、どういう風に行動していきましょうか」
「え、って、昨日できるだけ生き残ろう、って言ってたじゃん」
相変わらずズレたことを言う黒田に、川元は面倒臭げに溜め息をついた。
「そうですけど、具体的な行動の方針です。だから、生き残るためには一体どうしますか?って。
隠れたり逃げたりして、とにかく戦いを避けるって手もあるでしょうし、
敵として向かってくる人とは戦う、というのもある。…あとは、……」
「……誰彼構わず、他の人を殺すとか…?」
黒田の声のトーンが落ちる。口に出すだけでも恐ろしい選択肢。
生き残るため―即ち、本気で優勝を狙いに行くのならば、有効な手段かもしれない。
しかし…

異様な殺気を放ちながら川元に狙いをつける磯山の後姿が
やけに鮮明にフラッシュバックした。

「…流石に、そんなことはする気にはなれませんね」
眉間に皺を寄せて考え込む黒田をなだめるように言葉を返した。
「―とにかく身を守るためには、何にしろ多少戦いも覚悟しなきゃいけませんね、…多分」
無理に話をまとめるように、そして自分自身に言い聞かせるかのように、
川元は静かに呟いた。
川の音だけが、平和そうに流れていく。

176 : ◆hfikNix9Dk :2006/12/09(土) 01:59:04
「…そう言えば、ぶんちゃんの支給された武器って何だったんすか」
黒田は忘れていたことをふと思い出す。
川元の武器は、未だにデイパックに眠ったままだった。
朝食のための食料も磯山から奪った方から取り出していたために、まだ未開封のデイパックが1つ転がっている。
「ああ、そう言えば…」
無意識の内に、殺人の道具が入っているかもしれないことが何だか空恐ろしく、
中身を見るのを躊躇し避けてきたのだった。しかしもうそうも言っていられない。
すぐにデイパックを引っくり返して、中身を全部草の上に広げた。

出てきたのは全身真っ黒な、1丁の拳銃だった。
黒田のそれとそっくりな、掌に収まるサイズの小型拳銃。
―しかし、それにしてはやけに軽い。

「……これ、リレーとかで使うやつだ…」
眉元を顰めて川元は呟く。
「マジ?」黒田はその手元を覗き込んだ。
プラスチック製の、よく見ればあまりに簡易な造型。
一緒に入っていた、紙雷管が入っているのであろう小さな箱には運動会の絵まで描かれている。

177 : ◆hfikNix9Dk :2006/12/09(土) 02:00:22
「スターターってやつだ。昔体育の授業で使ったな〜」
懐かしげにそれらを眺める黒田とは対照的に、川元はすっかり落胆している。
「…せいぜい使えたとして威嚇程度、と言ったところでしょうね」
「ま〜流石に、2人揃って大当たり、と言うわけにはいかないよ」
「…分かってはいましたけど、できたらもっといいものが欲しかったですね」
口から溜め息ばかりが漏れる。
黒田には命を助けられておいて、自分はその相手を守ることもできないということが
川元にはもどかしくてたまらなかった。―当然、口には出さないけれど。

「大丈夫ですよ!俺の拳銃があるんだし、とりあえずは何とかなりますって。
心配しなくても、頑張ってぶんちゃんも自分の身も守るようにしますから、ね!」
川元の背を叩きながら、黒田は極無邪気な口調で言い放った。
へらっとした笑顔からは、自身の発言に疑念を1つも持っていないことが察せられた。
余りにも適当な態度に川元は呆れながらも、
この期に及んでも屈託なくいられる相方を、妙に羨ましく思った。


【ダブルブッキング 黒田俊幸】
所持品:自動拳銃(ワルサーPPK)
第一行動方針:相方と身を守りあう
基本行動方針:とにかく生き残る
最終行動方針:未定

【ダブルブッキング 川元文太】
所持品:眼鏡、陸上競技用スターター、紙雷管
第一行動方針:相方と身を守りあう
基本行動方針:できるだけ生き残る
最終行動方針:未定

【現在位置:川辺(F5)】
【8/16 6:00】
【投下番号:161】

178 :名無し草:2006/12/09(土) 10:40:02
パペマペ…
書き手さんの状態が分からないから、催促するのも良くないと思うんだけど
大好きだったから続きが読みたいなあ。

179 :名無し草:2006/12/09(土) 13:00:08
禿同。続き読みたい

180 :名無し草:2006/12/09(土) 14:25:56
気長に待ってろ。いちいちウザイ

181 :名無し草:2006/12/09(土) 15:19:19
コピペにいちいち反応すんなバカ

182 :名無し草:2006/12/09(土) 16:00:16
お前もな

183 :名無し草:2006/12/09(土) 19:38:58
ループ&ループ

184 :名無し草:2006/12/09(土) 20:13:44
なんかカコ(・∀・)イイ!

185 :名無し草:2006/12/09(土) 20:14:13
何が?

186 :名無し草:2006/12/09(土) 22:25:37
>>183
アジカン

187 :名無し草:2006/12/10(日) 07:35:24
だから何?

188 :名無し草:2006/12/10(日) 10:36:51
スルーしろって事だろ

189 :名無し草:2006/12/10(日) 12:46:43
(^ヮ^)はい!

190 :名無し草:2006/12/10(日) 15:11:17
('A`)

191 :名無し草:2006/12/10(日) 17:00:07
無駄レスするな

192 :名無し草:2006/12/10(日) 18:27:27
以下ループ&ループ

193 : ◆AX43sysEck :2006/12/10(日) 19:01:22
パペマペ書き手です。
ちょっとオフラインで色々あったので短い+遅くなりましたが、投下します。


 ゆっくりと開けたドアの向こうは、薄暗い玄関だった。
電気がついていないことと、人の気配がしないこと以外は、全くもって普通の家だ。
パペットマペットは、ほっと胸を撫で下ろした。
開けた瞬間に罠か何かが作動してナイフが飛んでくるとか、狂った叫び声をあげながら
誰かが襲い掛かってくるとか、そんな事態だって起こり得たのだから。
先客がいなかったのは、ラッキーだったのだろう。

「おじゃまします…」

 ついそう言いながら靴を脱ごうとした自分に気付き、パペットマペットは苦笑した。
おじゃまします、も何もないだろう。
住民もいなければ先客もいないのだから。…多分、いないのだから。


 …あー…緊張するねー、かえるくん…。武器持ってるとはいえ、凄く不安だよ。
 そうだね。ホラーゲームなんかだと、ゾンビが部屋の中からぞろぞろ現れる頃合だしね。
 ……どうしてそう、怖いことばかり言うかなー…。

194 : ◆AX43sysEck :2006/12/10(日) 19:02:27
 頭の中でうしとかえるがそんな会話をしていたが、パペットマペットは気にしないことにした。
ゾンビ?ははは、そんなもの出てくるわけないじゃないか。

 ここは、現実だ。
現実に、ゾンビはいない。
現実にいるのは、……いるのは?


 パペットマペットは、ゆっくりと、左手に持ったままの草刈鎌に視線を移した。


 いるのは、そうだ。
生きている、生身の人間。
それを殺してでも生きながらえてやろうと思っている、自分。
殺し、殺され、ゾンビのようになっていく、生身の人間。

 …ゾンビのようになるのか?自分も。


「それは嫌…かな」

 ぽつりと呟くと、薄暗い部屋の中へと、彼は足を進めた。



【パペットマペット
所持品:マペット2体(うし、かえる)、草刈鎌
基本行動方針:生き残る。ただし、積極的なプログラムへの参加はしない。襲われたら反撃をし、後は隠れたり威嚇のみ。
第一行動方針:民家に隠れる。
最終行動方針:生き残る。
現在位置:I-6 民家の中】
【8/15 16:05】

195 : ◆AX43sysEck :2006/12/10(日) 19:04:12
投下番号忘れてたorz

【投下番号:162】

196 :名無し草:2006/12/10(日) 19:52:30
多田ヒカルの「誰かの願いが叶うころ」を
勝手にイメージソングにしてしまう。
そういうの書き手さんにもあるんだろうか?

197 :名無し草:2006/12/10(日) 20:30:19
あ〜、それ何となく解る。

198 :名無し草:2006/12/10(日) 20:34:59
パペマペ編キタ(゚∀゚)ッ!!
続き楽しみにしてます

199 :名無し草:2006/12/10(日) 20:39:46
乙!ギリギリだったな

200 :名無し草:2006/12/10(日) 21:00:10
誰かの願いが〜、ってどんな歌だっけ?

201 :名無し草:2006/12/10(日) 22:29:42
流れ読まずに質問。
この芸人とこの芸人が絡んでほしい!っていうのある?
自分はラーメンズ小林とプラン久馬。

202 :名無し草:2006/12/10(日) 22:36:28
空気嫁

203 :名無し草:2006/12/10(日) 22:39:57
煽りはともかく雑談はこの過疎っぷりだし良いと思うけど
でもラーとプランの書き手はお互い書けるほど知識ないんでは?

204 :名無し草:2006/12/10(日) 22:48:59
空気嫁

205 :名無し草:2006/12/10(日) 22:57:06
中田と藤森

206 :名無し草:2006/12/10(日) 23:34:33
パペマペ編乙!
すごい、文章に引き込まれる…

207 :名無し草:2006/12/11(月) 16:02:46



208 :名無し草:2006/12/11(月) 16:02:53
(´ρ`)

209 :名無し草:2006/12/11(月) 18:10:50


210 :名無し草:2006/12/12(火) 03:36:11
(*○ж,○)

211 :名無し草:2006/12/12(火) 12:36:22
352:名無しさん :2006/09/03(日) 22:42:47 [sage]
投下したければすればいいよ
その代わり下手だったらボッコボコに叩かれた上になかったことにされるから
そのつもりでどうぞ

212 :名無し草:2006/12/12(火) 15:11:21
ナツカシス

213 :名無し草:2006/12/12(火) 16:30:07
毎日毎日保守ありがとう

214 :名無し草:2006/12/12(火) 16:35:08
>>213


215 :名無し草:2006/12/13(水) 09:32:03
今年中には完結しなくね?無理矢理終わらすの?

216 :名無し草:2006/12/13(水) 11:20:55
うん。その予定。

217 :名無し草:2006/12/13(水) 12:09:48
今年中に終わらせる決まりってあったっけ?
自分書き手だけど、どう考えても終わりそうにない…

218 :名無し草:2006/12/13(水) 12:14:48
え、どこで決まったんだ?

219 :名無し草:2006/12/13(水) 12:32:42
年内に終わらせるなんて決まりは無いでしょ
終わらせたい人はいるみたいだけど

220 :名無し草:2006/12/13(水) 13:46:26
無理に年内で終らせようとして中途半端な終わり方する位なら
来年・再来年に食い込んでもいいから、
最後まできっちり良いものを書いて欲しい

書き手さん頑張って下さいね

221 :名無し草:2006/12/13(水) 13:46:49
時間なんかどうでもいいからちゃんとした形で終わらせてほしい。

222 :名無し草:2006/12/13(水) 14:17:04
そんな事言ってたら、いつまでたっても終わらない

223 :名無し草:2006/12/13(水) 14:56:34
無理に終らせる必要も無い

224 :名無し草:2006/12/13(水) 14:58:54
まあ、書き手はゆっくり頑張れってことだ。

225 :名無し草:2006/12/13(水) 16:27:17
gdgdになりそうな悪寒

226 :名無し草:2006/12/13(水) 16:34:18
そう思うなら貴方も書いてくださいよ!

227 :名無し草:2006/12/13(水) 17:20:38
何を?

228 :名無し草:2006/12/13(水) 18:25:52
書き手は終わらせる気あるの?

229 :名無し草:2006/12/13(水) 20:04:21
ないです(きっぱり)

230 :名無し草:2006/12/13(水) 21:15:48
自分はわりと投下してる方だけど、軽く見積もっても
まだ全体の十分の一位しか進んでない。
終わらせるには来年いっぱいは掛かりそうだ。

231 :名無し草:2006/12/13(水) 21:22:03
早く読めるなら読みたいけど、焦って中身のないもの出されても意味ないし
楽しみにさせて貰ってるから待つよ

232 :名無し草:2006/12/13(水) 21:32:47
最終的には誰か1人が優勝するの?

233 :名無し草:2006/12/13(水) 21:37:23
>>220-221 それ言うなら2002年版の方もどーなるのやら…。
あっちの方もちゃんとケリつけてほしいんだが。

234 :名無し草:2006/12/13(水) 22:08:46
2003〜2005のスレって何で無いの?

235 :名無し草:2006/12/13(水) 22:40:32
2002から引き続いていたからだろう、多分

236 :名無し草:2006/12/15(金) 14:43:08
保守

237 :名無し草:2006/12/15(金) 18:18:28
投下待ち上げ

238 :名無し草:2006/12/15(金) 22:39:50
上げんな

239 :名無し草:2006/12/16(土) 21:38:45
こういうのは可ですか?「ある風景」てタイトルで一つ。

この島で命の奪い合いというゲームが始まって、どれくらい経っただろうか。
島の至る所に転がる屍の数々。屍の数はすなわち、これまで奪われた命の数である。
一面の血の海に横たわる、首のない死体や腹から腸や内臓がはみ出した死体。
爆発に巻き込まれたのか、五体バラバラになった死体。
焼き殺されたと思われる、黒焦げの死体。もがき苦しんだ痕跡も垣間見える。
硫酸か何かを浴びたらしい、ぐずぐずに溶け崩れた「おおむね人型」の物体。
その全てが、つい先日まで人間として生きていた者たちである。

これまで、この島でどれだけの屍の山が築かれてきたのか…。
これから先、この島でどれだけの屍の山が築かれるのか…。
そしてこの凄惨な殺し合いの果てには何が待っているのか…。
それは誰にもわからない―。

240 :名無し草:2006/12/16(土) 21:43:10
プロ野球編の、小ネタ&感想スレ(参考に)↓
http://mimizun.com/cgi/dattohtml.pl?http://mimizun.com:81/log/2ch/base/ex13.2ch.net/base/kako/1147/11473/1147360492.dat

241 :名無し草:2006/12/17(日) 01:03:43
あと少ししたら冬休みに入る人も多そうだけど、投下増えるかな?
自分は出来るだけ増やそうと思うけれど
どうせ暇人さ…

242 :731 ◆p8HfIT7pnU :2006/12/17(日) 01:54:50
麒麟川島編です。精神分裂。


川島は森の中に落ちていた石に躓いて膝をついた。
しゃがみ込んでようやく呼吸が荒い事に気づく。
森の中にいる事はわかったが、何故森の中にいるのかがわからない。
それ程、彼は無我夢中で走っていたのだ。

「何処やここ・・・・しんど・・・・・」

場所の確認をしようと、デイパックの中のレーダーを探す。
だが、見つからない。当然だ、自分が放り投げてきたのだから。

「うーわ、最悪やぁ・・・・」

ようやく川島は走り出す前の自分の行動を思い出した。
あの放送で本坊の死を知った自分は、殺意に身を任せてここまで来てしまったのだ。
・・・・・"あの声"の言いなりになって。


あー・・・・、ほんま最悪や俺。
あれの思い通りにはならへんて、昨日思ったばっかりやのに。
相方ほっぽって出てきてしもた。なにしてんねん・・・・

川島は太陽を見上げて、自嘲気味に笑った。
照りつける日差しが鬱陶しかった。


243 :731 ◆p8HfIT7pnU :2006/12/17(日) 01:56:00

怒りに支配されていた感覚が、徐々に正常に戻っていく。
だらだら流れる汗も、それによって生じる喉の渇きも、
汗がべとつく不快感も今になってやっと気付いた。
全ての感覚が戻った後、川島は自分の心の中に空洞があるのを感じた。


本坊を失った事による喪失感である事は、すぐにわかった。


ダン   
 ダ ン   
       ダ ン  ッ  
                ダ   ン   ッ  !!!!

あの時の無機質な銃弾の音が、本坊の命を奪ったのか。
自分は、どうしてそばにいてやれなかったのか。
正義感の強い相方も一緒にいれば、止めてやれたのかもしれないのに。
そうだ、自分は相方を見捨ててきてしまった。
戻ろう、相方のところへ。きっと心配して待っている。


「「 心配せんでも、田村やったら大丈夫やって。レーダーあるんやろ? 」」


244 :731 ◆p8HfIT7pnU :2006/12/17(日) 01:57:11

聞きなれた声だった。
あの脳を掻き回される様な不快な声ではない、懐かしい声。
それはすぐ後ろから聞こえて、川島はすぐに振り返った。

「本坊・・・・・・・」
いる筈のない親友の姿がそこにあった。
屈託のない笑顔は、いつもと変わらなかった。
いつもと違うのは、体に刻まれた数発の弾痕。

「「 久しぶり、会いたかったげ?  」」
驚きに再び膝をついた川島に視線を合わせ、本坊は笑う。
「本坊、ごめん!助けられんくて・・・・・ごめん・・・・」
笑顔から目を背け、川島は土下座しようとした。
「「 ええんよ、そんなんせんといて。僕は自分の好きなようにしただけやし。」」
「でも・・・・・っ・・・」
「「 うわ今の顔めっちゃ不細工やん。ホンマに男前2位? 」」
人が真剣に謝っているのにこれだ。
だが、川島の怒りの感情は先程の暴走で麻痺しているせいか、
怒りよりも先に何故か笑いが込み上げてきた。
本坊の方も、泣きながら笑う川島の顔が可笑しいのか、つられて笑い出した。

ひとしきり笑った後、本坊が呟いた。
「「 ・・・・・・ほな行こか、あの人のとこ。 」」
「あの人?・・・・ビートたけしの事?」
「「 うん、川島はあの人殺そう思てんのやろ? 」」
胸の弾痕を撫でながら、本坊が言う。
「・・・・・そうや、お前を殺したんやもん。安心し、ちゃんと仇は討つ。」
「「 ありがとう、川島。」」


245 :731 ◆p8HfIT7pnU :2006/12/17(日) 01:59:24
「いやあぁあああああぁぁあっ!!」

女性の悲鳴。
心なしか、この声も聞いた事があるような気がする。
川島は・・・・いや、川島と本坊は声のする方へ向かった。

「本坊」
「「 何?」」
「ありがとう、お前のおかげでいつもの自分取り戻せた。」
「「 ・・・・・僕のおかげやないよ、きっと。 」」


今の川島は知らない事だが、本坊は生存している。
従って、川島の傍らにいるのは本坊ではない。
彼は川島が自分の心の空洞を埋める為に作り出した幻なのである。
親友の死を受け止められないが故の現実逃避だった。


川島が傍らの親友を、自分に都合のいい幻だったと気付くのはこの後の話である。
その後に、彼の精神が残酷なかたちで崩壊してしまう事を
今はまだ、誰も知る由もなかった。


【麒麟 川島 明
所持品:ライター 煙草(開封済) 眼鏡 ベレッタM92F 予備マガジン×1
基本行動方針:ビートたけしの殺害
第一行動方針:学校へ向かう
第二行動方針:考えられない
最終行動方針:考えられない】
【現在位置:G-6 】
【8/16 07:15】
【投下番号:163】

246 :名無し草:2006/12/17(日) 05:58:14
久々の投下で麒麟編ktkr!!!
書き手乙!


247 :名無し草:2006/12/18(月) 00:56:08

続きがめっちゃ気になる!

248 :名無し草:2006/12/18(月) 16:12:24

 _  _
(●) (●)
   00
     )
  ̄Ш ̄

 ゴクッ…

249 :名無し草:2006/12/19(火) 10:29:21

今後が気になる

250 :名無し草:2006/12/19(火) 15:06:38
>>37-44の続き
さまぁ〜ず編の挿入で、光浦です。




「あ、あ、あ…!」

黒ぶち眼鏡の男が銃をかまえている。怯えていたせいかその銃口は下げられていた。
光浦靖子は自分を撃った男の顔をまじまじと見る。流れ出す鮮血を適当に拭いとりながら。
そうやって手で血液を拭いとることが逆に、自分の顔面を赤く染めあげていくとも知らずに。

こめかみから頬のあたりまで流れ、こびりついた血液で、光浦は顔の左半分を真っ赤に染めていた。
夜中に村上が引っぱった髪はぼさぼさに乱れていたし、ところどころかたまって抜けている。
引っ掻かれた右頬も、光浦は気づいていなかったが、細長い傷をつけられていた。
小さくひびの入った眼鏡のレンズが血に濡れており、曲がったまま鼻の上に乗っている。
そのうえ土で汚れた服は袖から破れてたれさがり、もはや元の形状も残さない。
光浦の姿はすでに、人間というよりは何か悪鬼の類のように思われた。
それがゆらりと静かに立ち上がったのだから、男が怯えたのも無理はない。

しかし、光浦自身は自らの姿の凄惨さなど知らなかった。ここには鏡もなければ水面もない。
林の木々の葉を通して弱められた曇天の陽光に、血染めの女がぼんやりと妖しく浮かび上がるだけだ。

「人の顔見て叫ぶってひどくなーい? 勝手に撃っといてさー」



251 :114 ◆4kk7S4ZGb. :2006/12/19(火) 15:07:18
そう言った光浦の声に男はびくりと一瞬反応したが、返答はしなかった。
いや、返答などできる状態ではなかったというのが正しいだろう。男は小刻みに震えていた。
この夏のさなかに寒いわけもない、どう見ても恐怖に侵されてとり乱している。
そんな男のほうへと光浦は一歩一歩歩んでいく。男が逆にズサ、と後ずさりした。

「何で逃げんのー?」

もう一度声をかけたものの、反応はない。まったくもって腹が立つ、勝手に撃って勝手に怯えるなんて。
曲がった眼鏡のレンズ越しに、男を睨む。自分の顔を見て叫び声をあげた失礼な男の顔には見覚えがあった。

…むこうだって見覚えがあるはずなのにひどい話。つかあたしのほうが芸歴長くね?まあそれはいいけどさ。
お前が撃ったから血まみれなんだって。でなきゃ叫ばれるほどにはひどい面してないし。

頭の中でぼやきながら、光浦はまた距離をつめる。それに反応した男は、また僅かに後ずさった。
黒ぶち眼鏡のこの男は、いつもカメラの前で人のよさそうな笑みを浮かべていたはずだ。
すすんで人殺しになりそうにも思えなかったが、怯えかたを見れば発砲した理由は何となくわかる。
別に殺したかったんじゃない。ただ、殺される前に先手を打とうとしただけなんだろう。
だから背中から撃ったんだ。誰だかわかる前に、相手に自分が撃ったと知られないように。
きっと一発で殺せると思ってたんだろう。残念ながらはずしてしまったわけだけど。

「ねぇ…」



252 :114 ◆4kk7S4ZGb. :2006/12/19(火) 15:08:01
ふたたび男に声をかけようと光浦が口を開いた瞬間、男はもう一度銃を撃った。
ズガァン、と銃声が響く。だが、その銃口は下を向いたままで、むなしく地面の土をえぐっていた。
震える男はもはや、自分がどこにむけて銃を撃っているのかすらわかっていない。
恐れのあまりとにかく引き金を引いただけなのだろう。目も焦点が合っていないようだった。

あーあ。光浦は溜息を一つつく。もうコレ何言っても聞いてもらえないかもしんない。やだねえ。
また殺さなきゃいけないのかな。もう村上ひとりで十分だって思ってたのに。
何でだろうね、人殺してまで生き残るのってめんどくさいけど、ただ殺されんのも嫌だ。
結構わがままな自分に気づいたわ、こんな状況で。とりあえずできるだけ殺す方向で行こう。

明確な殺意を持って光浦は男に近づいていく。不思議なことに、銃を恐ろしいとは思わなかった。
男の震える手では、きっと照準をあわせることなどできないに違いない。
それに、何にせよ光浦は距離をつめなければならないのだ。延長コードは近づかねば使えない。
鉄パイプはまだ村上の横に転がっていたが、それを拾いに行けば男に背中をむけることになる。
後ろから背中を撃たれるのだけは嫌だ、と光浦は思う。逃げてもいないのに背中を撃たれるのは嫌。
それくらいだったら正面から撃たれるほうがまだマシだ。カッコ悪くないから。

腹をくくった光浦はまっすぐに相手にむかっていく。その迷いのない姿は逆に男をさらに怯えさせた。
無理もない。血まみれの恐ろしい姿の女が、銃を持った自分にじりじりと近づいてくるのだ。
男は目に涙を浮かべていた。銃を持ち上げようとするが、半分硬直した腕ではそれもままならない。
がくがくと奇妙なほどに上下に動いているその銃口を見て光浦は、なぜか笑った。
真っ赤な顔面に、緩やかな弧を描いて裂け目ができる。もはやそれは笑顔と呼べるものではなかった。


253 :114 ◆4kk7S4ZGb. :2006/12/19(火) 15:08:45

なんか変なの。コイツあたしのことこわがってんだ。立派な武器持ってんのにさー。
銃と延長コードなんてホントは勝負になんないはずじゃん。なのに今怯えてんのは銃持ってるあんただ。

光浦は唇を奇妙に歪ませながら、男の右肩に左手をのばす。地面に押し倒すために。
その左手はこめかみから吹き出た血を拭ったせいで、赤く染め上げられていた。

「ヒッ、血…!」

男は喉から絞り出したような声でつぶやいて、光浦の手をおかしな体勢で避ける。
そのはずみで男の指がトリガーを引いた。ズガァン、と三発めの銃声が林の中に響く。
飛び出した銃弾は光浦の左脇腹を擦っていったが、不思議と光浦は痛みを感じていなかった。
何かが擦っていった感覚と、一瞬の熱さはあったけれど、痛みなどそこには存在しない。
光浦は興奮していた。殺意にまみれた興奮。光浦を腹の底から湧き出るようなおかしさが襲う。

「…あはは」

不思議なほど感情のない笑い声が唇からこぼれ落ちて、自分でも気味が悪いと思った。
何だろう。おかしいのにちゃんと笑えない。感情と行動がずれてる。変なの。

「あはは、血だってー」

まるで下手な役者のように、光浦は笑った。蒼白な顔で、血まみれの自分の左手を避けた男を。
血。血液。真っ赤な。何が怖いんだろう。あたしは毎月流してる。子供産む予定もないのに。
今だって流してる。無駄な血を。子宮から。血なんて怖がってたら女やってらんないよ。


254 :114 ◆4kk7S4ZGb. :2006/12/19(火) 15:09:47

「あははは」

ぽつりと林の中に落ちた、たった四つの音。空気の中に呑み込めない塊のように沈む。
もうそれは笑いではなく、ただの音だ。悲しいほど無意味に響く、ただの音。
男は、その音を打ち抜くようにトリガーを引いた。むなしく弾丸は光浦の耳の横を飛んでいく。
擦りもせずに、遠くへと飛んでゆく四発めの弾丸。そしてドサリと男が地面に倒れる。
光浦の血まみれの左手が男の右肩を突き飛ばしていた。したたかに腰を打って、男は一瞬動きを止める。
何か地面にあった土くれのようなものに身体が半分、おかしな形でのしかかっていた。

「ばいばい、大木」

ひどく不自然な体勢のまま、ビビる大木は、自分の名前が意味のないただの記号として呼ばれたのを感じた。
背筋を何か冷たいものが走っていく。とっさにトリガーを引こうとして、初めて気づいた。
自分の右手の中にあるべきものがない。銃がない。大木は慌てて逃げようと、地面に左手をつく。
…いや、つこうとした。だがその手は地面ではなく、何が芯のあるぐにゃりとしたものに触れる。
手のひらにぬめる感触。嫌な予感。何か絶対に触ってはいけないものを触った気がした。
意を決して大木は目を動かす。向けた視線の先には人の顔があった。丸く青くふくれた村上の顔が。
大木の左手の下に、鼻があった。大木が手に力をこめたせいでそれはぐにゃりと曲がっている。
その鼻からの流血の痕をとどめたままに赤黒い血液は乾き、細かな粉になって大木の手を汚していた。


255 :114 ◆4kk7S4ZGb. :2006/12/19(火) 15:10:47

「あ、あ、あああ」

大木の喉は痙攣するように、意味のない音を絞り出す。そしてその喉は静かに絞めあげられていく。
村上の死体の上に乗り上げたままだった大木の身体は、ズルリと地面に滑り落ちる。
光浦は大木の腰の上あたりにドカリと座り込んでその首をコードでギリギリと絞め続けていた。
裂けたこめかみからはまだ鮮血が流れ落ちていて、大木の顔の上にボタボタと垂れてくる。
その滴りのぬめぬめとした生暖かさが余計に気持ち悪くて、大木は泣きそうになった。
だが、あまりの恐ろしさにもはや声も出ない。喉からはヒュウヒュウと空気の音がする。

身体の上で血まみれの女が僅かに身じろぐ。その動きにつられて、女の眼鏡がずるりと落ちた。
カシャン。血の絡まったそれは大木自身がかけていた眼鏡に当たって、地面に滑り落ちる。
大木の眼鏡のレンズに、赤い血が細い線を描いた。それが大木の中の何かをブツリと切る。
光浦の体の下で、大木は足を無理矢理ふりあげた。膝頭が光浦の背中にガツリガツリと当たる。
だがそれはさほどのダメージを光浦に与えることなく、大木の体力を奪うだけの結果となった。
必死にのばした右手で光浦の髪を力任せに引っぱり、左手で首にくい込むコードを掻きむしる。
光浦の首は大木の必死の抵抗に限界まで反り返った。光浦は、ぐ、が、と気味の悪い音を喉から発する。

しかし、それでも光浦は手を緩めなかった。首の骨の軋みすら、今は関係ない。
ただひたすらに黒い延長コードを両手で引っぱり、絞め続ける。先に行動に出たぶん、光浦に分があった。
次第に大木の手からは力が抜けていく。ズルリと右腕が光浦の背中をすべる。ついに大木は動きを止めた。


256 :名無し草:2006/12/19(火) 16:02:05
キモ

257 :名無し草:2006/12/19(火) 16:13:13
テス

258 :代理:2006/12/19(火) 17:31:32
>>255続き

完全なる絶命だった。口から涎と泡を吹き出し、白目をむいて、青くふくれた顔。
そこにあったのは、すぐ近くにあった村上の死体そっくりの、もう一体の死体にすぎない。

大木は最期まで、自分にのしかかり首を絞めたのが誰なのかわからずに逝った。
いや、わかってはいたのだ。頭のどこかでは認識していた。だが、無意識にその認識を拒否した。
自分にのしかかる血まみれの女が誰かなど、大木は知りたくなかったのだ。これは化け物で、人間ではない。
きっと大木はそう思っていたかったのだろう。死人に口無し、真相は尋ねようにも尋ねられないが。

大木を殺害した血まみれの化け物、光浦靖子は、もう一度ふらふらと立ち上がった。
結局また殺してしまった、手のひらが痛いな。血が出たかも。そんなことをぼんやりと思いながら。
殺意を孕んだ興奮から抜けた意識はまた、おかしな具合に醒めてしまって冷静になる。

…そして歩き出そうとした光浦は数秒後、バババババ、という連続した銃声を、左耳で聞いた。

左半身に強烈な衝撃と熱を感じた光浦はそれでも、最後の力をふりしぼって弾の来たほうをふりむく。
まるで人形の首に無理に力を加えて回したように、ギ、ギ、ギ、とぎこちない動きで首が左を向いた。
眼鏡を失い弱まった視力を補うように細められた光浦の目は、最期の瞬間、自分を撃った者の顔を映す。

259 :代理:2006/12/19(火) 17:32:20
…ああ、アイツはきっと最初から見てた。この下らない闘いに勝ったほうを殺す気だったんだ。
せっかくもう一人殺したのに、横から出てきたやつに撃たれるなんて何て滑稽な。

「つ、ち…、」

光浦はゴフッ、と大量の血を吐き、倒れた。身体は丁度、死んだ村上の顔を隠すように折り重なる。
自分を殺した者の名前。光浦靖子はそれを回らない舌で呟き、濁り血走った目で睨みつけたまま、逝った。




【ビビる大木 死亡】
【光浦靖子 死亡】
【土田晃之】
所持品:MP7 A1(31/40)、控え弾丸(40)、剃刀の刃×5、食料と水3人分
第一行動方針:光浦の殺害(遂行済)
基本行動方針:できるだけ殺して、できるだけ武器をかき集める
最終行動方針:優勝を狙う
現在位置:学校の周りの林(G6)
【8/16 12:22】
【投下番号:164】

260 :ゅり:2006/12/19(火) 18:47:15
まとめのほうは更新しないの??

261 :名無し草:2006/12/19(火) 19:30:02
光浦編、乙です!
すげ、壮絶……!

262 :名無し草:2006/12/19(火) 19:58:55
乙!!!!
土田が殺るとは…

263 :名無し草:2006/12/20(水) 23:38:25
乙です
光浦はもう少し生き残ると思ってたから意外だった。
土田の今後の動きが楽しみ

264 :名無し草:2006/12/21(木) 12:09:49
中島_| ̄|○

265 :名無し草:2006/12/21(木) 17:19:31
ご冥福をお祈り致します…

266 :名無し草:2006/12/21(木) 19:15:55
え?何かあったの?

267 :名無し草:2006/12/21(木) 20:28:49
>266
お笑い、カンニングの中島忠幸さん死去 2
http://tv7.2ch.net/test/read.cgi/geinin/1166625376/

始めは釣りかと思っていたが…orz

268 :名無し草:2006/12/21(木) 20:49:23
工エエェェ(´Д`)ェェエエ工

269 :名無し草:2006/12/22(金) 17:21:43
>>267
釣り乙

270 :名無し草:2006/12/22(金) 17:26:53
>>269
釣り乙

271 :名無し草:2006/12/22(金) 21:36:47
>>269
おまえはニュースも見ないのか

272 :名無し草:2006/12/22(金) 21:38:20
>>271
m9(^Д^)プギャー

273 :名無し草:2006/12/23(土) 00:49:27
↑何こいつ

274 :名無し草:2006/12/23(土) 09:19:01
ほっとけ。

275 :名無し草:2006/12/23(土) 09:58:25
>>273何こいつ

276 :名無し草:2006/12/23(土) 10:54:06
はじめまして☆
実は、キングコング編を書こうと思っているのですが、
どうしたらいいか勝手が分からず相談しに来ました。
今まで読む側だったのですが、小説を読むうちに
『私も書いてみたいな』と強く思うようになりました。
何か、アドバイスなどありましたらよろしくお願いいたします。

277 :名無し草:2006/12/23(土) 11:57:10
キンコンの評判を落とそうとしてる人キター

278 :名無し草:2006/12/23(土) 12:04:43
新参イラネ

279 :名無し草:2006/12/23(土) 13:00:21
>>276
またしたらばからコピペか。
新参の書き手が増えるのはいい傾向だと思うが。

280 :名無し草:2006/12/23(土) 13:07:00
>>279
コピペコピペうるせーよ
だから何なんだよ

281 :名無し草:2006/12/23(土) 13:48:51
どうせ誰かが276を叩くのを期待してたんだろ

282 :名無し草:2006/12/23(土) 14:35:19
はいはい^^

283 :名無し草:2006/12/23(土) 19:15:21
すみません。
思い直して、生半可な気持ちではいけないと思ったので
書くのをやめようと思いました。
もうしわけございません。

284 :名無し草:2006/12/23(土) 19:17:06
>>276の文を書いた者ですが
すみません。
あれから考え直して、取りやめることにしました。
申し訳ございません。
これからも一読者として応援します。
それから、この文を張った方
勝手にこういうことをしないで下さい。
こちらの方が良いのであれば、
そう言ってくれた方が良かったです。

それでは、駄文失礼しました。

285 :名無し草:2006/12/23(土) 19:51:43
>>284の文を書いた者ですが
すみません。
あれから考え直して、やはり書くことにしました。
申し訳ございません。
これから書き手として頑張ります。
それでは、駄文失礼しました。

286 :名無し草:2006/12/23(土) 20:41:06
ウザ

287 :名無し草:2006/12/23(土) 23:18:19
>>284
書くなら書く!やめるならやめる!そんなの自分自身で決めることだからここにいちいち書かなくていいよ。
…書くなら頑張れ!

288 :名無し草:2006/12/23(土) 23:32:30
書いてもいいが頼むから話を腐女子臭くしないでくれよ。

289 :名無し草:2006/12/24(日) 09:05:12
腐女子臭くなるよ絶対

290 :名無し草:2006/12/24(日) 11:23:52
薄暗い小さな納屋の中で、一人の男が縮こまっていた。
線の細い身体はがたがたと震え、俯いた顔は涙と鼻水の乾いた跡で汚れている。
片方の腕で体育座りの膝を抱え、もう片方の手では彼の武器である手斧の柄を固く固く握りしめていた。
もうそろそろ2時間この体勢でいるので、じっとりと汗ばんだ手のひらはもう強張って開かなくなっているが、彼自身はそれにも気づかない。
ハマカーン・神田伸一郎は、ただひたすらに怯えていた。
生来おとなしい彼はこのプログラムに到底向いているとはいえない。
ましてや彼の武器は、刃を含めた長さが30センチほどの手斧1本であった。
これがもっと優れた武器―たとえば銃―であれば、
彼はこのゲームの重圧に負け自分を無くして、ひたすらに狩ろうとする殺人者となっていたかもしれない。
逆にこれがもっとどうしようもない武器―たとえばハリセン―であったなら、
彼はその絶望で自暴自棄となり、ただ狩られるだけの獲物となっていたかもしれない。
どちらでもなかったことはたしかに彼の不幸だったが、また同時に幸運とも言えた。
今や彼を繋ぎとめているのは、理性ではなくただひたすらに恐怖であったのだ。これで人を殺すのが怖い。
遠くからの1発で済む銃と違い、リーチの短い手斧で武器を持った人間を仕留めるには、
よほどの奇襲をかけるか、あるいは血みどろの戦いをしなくてはならない。
たとえ相手が丸腰でも、死ぬ気で反撃されたら神田には確実に勝てる自信はなかった。
しかも相手を殺すその一瞬には生々しい手ごたえがあり、噴き出す大量の血液や、
吐き気を催すような人体の切断面を目にせざるをえない。

291 :名無し草:2006/12/24(日) 11:25:51
そしてそれだけではなく、もはや彼はこのプログラムの中のすべてが怖かった。
殺すのが怖い。殺されるのが怖い。知らない芸人に襲われるのが怖い。知り合いの芸人が豹変するのが怖い。食料の少なさが怖い。首輪の爆発が怖い。
もはや神田の全身は恐怖に支配され、学校を出てからひたすら全速力で走って
たまたま目についたこの納屋に飛び込んでからというもの、彼は全く動いていなかった。
抑えようとしてもどうしようもない全身の震えを除けば。
神田とて、このプログラムの中でこんな状態でいることがどれほど危険であるかは分かっていた。
支給された武器が使えないものなら、誰かを殺して奪うしかない。
誰かを殺すのが嫌なら、自分が死ぬしかない。
はじめの1日2日はまだ隠れていられようとも、人数が減れば減るほど危険は増す。
それでも今、まだ誰の死体も、何の戦闘も見ていない状態では、彼は決断することができなかった。
殺るか、殺られるかを。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ」
動いていないのに、極度の緊張から荒くなる呼吸を必死に落ち着かせようとする神田の耳に、
しかしそのとき小さな音が聞こえた。
がさり。
茂みの揺れる音だった。
神田の心臓は一気に跳ねた。
一度きりの風のいたずらであってくれ、あるいはそのまま遠ざかっていってくれ、という願いも虚しく、
がさごそという音は明らかに近づいてきている。もちろん害意のない芸人の場合もあるのだが、
怯えきっている頭にはその可能性は浮かばなかった。
納屋の扉につっぱり棒の一本もしておかなかったことを後悔しながら、神田は目を瞑った。
嫌だ、嫌だ、嫌だ!俺は殺したくない!死にたくない!だから来るな!

292 :名無し草:2006/12/24(日) 11:28:35
神田の祈りは天に通じなかった。ひときわ大きく、がさりという音のあとに、軽い調子の声が響いた。
「誰かおる?」
知らない声だった。とりあえずわりと若いということと、関西のイントネーションは聞き取れたが、
今のひとことだけではたとえ知り合いだとしても個人の特定どころか、数人に絞り込むことさえ難しい。
「なあ、ほんま誰かおらんの?おーい!誰でもええから」
神田はそんなことは有り得ないと知りつつも、あまりにもうるさすぎる心臓の音が
外に聞こえてしまうのではないかと恐れながら、ひたすらに息を殺した。
相手は自分の存在に気づいていない。このままじっとしていればそのうちに立ち去るだろう、という
甘い期待の一拍後。
「俺はりあるキッズの長田融希や」
外の相手が名乗ったことに、神田は少し驚いた。姿の見えない敵に、身元を晒してどうするのだ。
そんな彼の動揺に関わりなく、長田と名乗った外の声は続ける。
「危害は加えるつもりあらへんよ、だってそやろ?政府の奴らの思惑に乗ってどうすんねん」
外の声の響きは軽く、陽気だった。神田は頑張って長田の顔を脳裏に浮かべようとしたが、
年齢的には若手でも芸暦はもうけっこうなこの世界の先輩らしい、ということしか
いまいち思い出せなかった。そもそも神田たちは東京、相手は大阪の漫才師で、
一度も絡んだことがないのだから当然と言えば当然の話であるが。


293 :名無し草:2006/12/24(日) 11:30:15
「俺は人を探しとるんや、相方を。背ぇ高いメガネ見んかった?安田っていうねんけど」
バトルロワイアル中とは思えないような声をかけてくる外の声に、神田の警戒は少しずつ、
ほんの少しずつ緩みはじめていた。それはとても馬鹿げたことだが、なかなかに育ちのいい彼は
人を疑うことがいささか苦手である。なおかつこのプログラムが始まってからというもの、
一度も他人と接していなかった神田は、先程まであれだけ他人を恐れていたにもかかわらず、
人の声が聞けることがほんの少し嬉しかったのだ。
もちろん神田でも1度死体か戦闘を見てさえいたら、ここで長田を信じたりなどしなかったに違いない。
しかし彼はずっとこの納屋に閉じこもっていたために、必要以上の恐怖を感じていたわりにまだ、
今の状況に対する現実認識がかなり欠如していた。
神田はちらりと思ってしまった。
昨日まで普通に暮らしていた人間が、いくらバトルロワイアルだからといって、
そう簡単に人殺しができるわけがない、と。
「もう正直この際、誰でもええわ。俺と一緒に行動してくれんか?俺けっこういい武器持っとるで」
沈黙。
その中で神田はひたすらに悩んでいた。
全然知らない人間を、しかもこの異常な状況の中で信用なんてできるか!と叫ぶ自分と、
今ここで立ち上がらなかったらいつ俺はこの納屋から出られるんだ!と問う自分。
頭の中で2人の自分が怒鳴り合っている。
「…何や、結局誰もおらんやないか。俺アホか」
最後のひとことは今までよりいくらか小さな呟きで、それをしまいにきびすを返して
立ち去ろうとしたらしい長田の背中に、思わず神田は立ち上がって、納屋の格子窓越しに
声をかけてしまっていた。
「あの、」


294 :名無し草:2006/12/24(日) 11:31:27
長田は素早く振り向いた。その速さに神田は一瞬びくりと反応したものの、
その顔に笑みが浮かんでいることに気づいて再びいくらか警戒を解いた。
久しぶりに声を発した口の中はからからに乾いていて、同じく久しぶりに動かした身体はひどく痛んだ。
特に腰が。
「兄ちゃん、初めからおったなら早よ声かけてやー」
明らかに自分より若い相手に、すいませんとなぜか謝ろうとして、神田はぴたりと動きを止めた。
長田の右手には何か、黒光りするものが握られていたから。
「あの…それ」
おそるおそる、ぎこちない動きで神田はそれを指差した。
信じられないほど静かな3秒が流れ、そして。
「ああ、スマンスマン、俺の武器当たりやったんよ」
明るくそう言って、長田が銃をその場に放り出したその瞬間、神田は彼を完全に信用してしまった。
「こない物騒なもん持っとったら、そりゃ兄ちゃん出てこられへんなあ。でも、まあもう捨てたし、
こっち来てもええんちゃう?」
「…拾って撃つかもしれないだろ」
「なら俺かて兄ちゃんにその隙間から撃たれるかもしれんやん」
「俺は銃なんか持ってない」
「そんなん嘘かもしれん。つーかさっきも言ったやん、俺戦う気ないねん」
交渉ともいえないような杜撰な会話であったが、
その間に神田はもう納屋から出て行く決意を固めていた。

295 :名無し草:2006/12/24(日) 11:32:58
あの人は普通の人だ。俺を殺したりしない。銃だって護身用に持ってただけだ。
神田はいったんこうと思うとなかなかそれを曲げない性質である。
このときも長田を安全な人間と判断する根拠は何一つなかったにもかかわらず、
彼のその性格が悪いほうに働いてしまった。
それでもやはりいくぶんおそるおそる、神田は納屋の戸をくぐった。
長田は相変わらず、笑いながらこちらを見ている。
そちらに向けて1歩を踏み出そうとしたとき、長田が口を開いた。
「なあ、自分名前何て言うん?知らん顔やなあ」
「…ハマカーンの神田伸一郎…です」
自分よりだいぶ若い相手にそれはどうなのだろう、と一瞬迷いつつも結局敬語で返した神田に、
長田はにやりと笑ってこう言った。
「そうか…ほな神田ぁ、」
「ちょっと死んでくれや」
そこからのすべてはスローモーションのように見えた。
足元の銃に手を伸ばす長田。その心底嬉しそうに笑った顔。ゆっくり自分に向けて上がってくる銃口。
奇襲をかける意志も度胸もまるでなかったけれど、ただお守りのように背中に隠して持っていた手斧は
この距離ではあまりに無力で。投げようかとも思ったがどう考えても弾丸のほうが速い、と
一瞬で理解する。何て自分は馬鹿なんだろう。逃げられない。逃げられない。逃げられない。
父さん母さん姉さん先立つ不幸をお許しください、と最後に考えて、耐えられず目を瞑ったとき。
予想よりも大きな、何かの爆ぜる音がした。
しかし想像していたような熱い痛みは襲ってこなくて、代わりにまぶたに走ったのは強い閃光。
そして叫び声。
「神田さん!」
同時に誰かに腕を掴まれて、神田は目を瞑ったまま否応なしに走り出していた。

296 :名無し草:2006/12/24(日) 11:46:06
コピペ乙

297 :名無し草:2006/12/24(日) 11:51:08
スルーしろ、いい加減うざい

298 :名無し草:2006/12/24(日) 12:06:44
コピペコピペうるせーよ

299 :名無し草:2006/12/27(水) 16:28:27
保守

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